言葉の宝箱 0065【いつかどこかで別れが来るのは間違いありませんが、そのときまで、皆で笑い合って生きていければ、それだけで幸せですよ】

『スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン③』小路幸也(集英社2008/4/30)

大切な人はきっとそばにいる。
築70年を過ぎて、今にもつぶれそうな日本家屋の古本屋
『東亰バンドワゴン』を営む堀田家一家の物語。
家族が増えて、それにともない問題も増える！？
4世代ワケあり大家族に今回も次々と事件が舞い込みます。
＜ほったこん ひとごろし＞
本にクレヨンで書かれた謎のことばをきっかけに大騒動。
まさか紺が人殺し？堀田家の一員の意外な恋の話、
あの昭和のスターが愛のために奔走する？
笑いの涙の１年。シリーズ第３弾。

『秋、あなたのおなめなんてぇの』『冬、冬に稲妻春遠からじ』
『春、研人とメリーちゃんの羊が笑う』『夏、スタンド・バイ・ミー』
４話連作短編集。

・夜目遠目傘の内（略）
女の顔は多少見えづらい方が美人に思えて良い（略）
ほの暗いところでお目に掛った方が顔の皴も厚化粧も目立ちませんし、
女っぷりもぐんと上がって見えるのじゃないかしら　P7

・人が増えればその分煩わしいことも増えますが、
何もない日々よりいろいろあった方が賑やかでいいですよ。
いろいろたくさんあって、
そうやって人というのは大きくなっていくんです　P88

・人の心は移り行くものですけど、
そのときの思いだけは本気で、真剣そのものですからね。
それは子供でも大人でも変わりません。
そういうものを大切にしてあげましょう。
それはきっと大人になったときには、大切な宝物になります　P232

・いつかどこかで別れが来るのは間違いありませんが、
それまで、そのときまで、皆で笑い合って生きていければ、
それだけで幸せですよ　P301