言葉の宝箱 0168【すべてのしわ寄せがいちばん弱い者を押しつぶす】
『堕天使たちの夜会』福田和代(朝日新聞出版2018/7/30)
ある事件をきっかけに、捜査一課から交通警察に左遷された雲母晋。
日中、閑職に甘んじる彼は被害者遺族の復讐を専門に請け負う
<堕天使たちの夜会>というネットワークのメンバーだった。
ある夜、小学生の息子と妻を殺された遺族の依頼を受けたメンバーは
その息子が通っていたヴァイオリン教室の教師針生に疑いの目を向け、
独自に調べを進める。
・パンを得るためだけではない。
働くことによって、
自分が誰かの役に立っているという確信と喜びを得たいのだ。
大多数の人間は、自分だけの幸せを良しとしない。
自分以外の誰かを喜ばせ、幸せにすることが、
自分の喜びにつながるからだ P70
・死んだら終わりだからな P75
・死んだほうがマシなことだって、あるさ。いくらでもある P122
・すべてのしわ寄せが、いちばん弱い者を押しつぶす P203
・彼女は愚かだ。だが、勇敢だった P236
・言葉はいらない。やるだけだ P265
・見えるものだけが、真実ではない P349