言葉の宝箱 0587【食べ物がお腹に入ると、とげとげした気持ちが少しやわらぐ気がする】
主人公みさとはアナウンス経験のない放送部員。しかも2人しかいない零細クラブ。能天気な顧問と厳しい担任のせいで、毎週火曜日の昼の放送を行い、部員も増やさなければならない状況に陥る。クラスメイトからの嫌がらせが原因で孤高の美少女転校生葉月との関わりを持つことになったみさとは思い切って葉月を放送部に誘う。更には気になるクラスメイト新納まで入部。葉月のアドバイスにより本格的な活動が始まり、大会エントリーを目指して各々の思いを形にしていこうとする。みさと自らもバスケ部を途中でやめた過去あり、前の学校で放送部員だったのにマイクの前で一言も発さない葉月にも隠していた出来事があった。青春部活小説。
『新学期』『勧誘』『お昼の放送』『新入部員』『発声練習』『始動』『根』『出場部門』『片手』『けんか』『台本』『録音』
『エントリー』『大会』『夏空』『はじまりの声』の16章構成。
・学校って、必ずしもそう思ってくれるとは限らないだろう。
なにが問題かじゃなくて、問題になることが問題なんだ P70
・食べ物がお腹に入ると、
とげとげした気持ちが少しやわらぐ気がする P171
・そういう言葉って、半分は自分に言ってるんじゃないかと思うんだ。
いっぱいあるじゃん、やな言葉。
うざいとか消えろとか、しねとかだまれとか(略)
ほんとに自信あるやつは、たぶん言わない。
―――でもたいていは、弱いから。自分に自信がなくて、怖いからさ。
だから言われる前にだれかにぶつけて、それで安心するんだ P209
・今でなくていい。受けとってもらえなくてもいい。
その自由だってある。
それでも、できるだけ多くの人に伝わるよう、
いつもそっちへ手を伸ばしていればいい。
そうすれば、いつか聞こえるかもしれない P265
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