言葉の宝箱 0126【疲れたら休む。そして自分にとって心地いいものと接する。楽天的であろうと務めること。悩みを自分の中だけでおさめてしまわず、愚痴を言える相手を持つこと。自己否定しないこと。まあ、どれもこれも、いまの世の中では難しいことだらけですが、そうしようとする自己訓練を課す。自己訓練なんて言うと、それだけで気が重くなりますが、心の持ち様を転嫁してみようと努めるだけで、いい方向への変化があるものです】
恋愛小説に分類されるであろうが、心の病の処方箋と興味深く読める。
恋愛も心の病かもしれない。
・きっと人間は、
自分のなかに淀んでいるものをさらけだしてしまわないと、
他人の言葉を受け入れることができないであろう P70
・自分をこのようにしよう、あのようにしようと思わず、
自然にそのようになっていくまで
時間の流れに乗っていたらいいんですよ P71
・心の病気ってのは、つまり人間病だってのが、安部先生の持論でね。
一所懸命に生きてたり、辛い哀しいことが起きると、
人間だから心が少しこわれちまう。それにはそれの治し方があるんだ P311
・生きるということは、自分を肯定するところから始まるのかもしれない。ひょっとしたら、医学では解決できない病気の多くは、
知らぬまに自分を否定し続けてきた
心によって発生するのかもしれない気がする(略)
どんなに失敗しても、どんなに欠点や短所があっても、
そんな自分を大好きだと思うためには、なにかしらの訓練が必要だ(略)
本気でそう思う努力をしているうちに、
本当に自分のすべてが大好きになり、
何があっても安心していられるようになりそうな気がする。
日本人がどこか卑屈なのは、
自分たちを大好きだと思う思考が欠落しているからかもしれない。
謙虚の美徳なんてことを生き方の倫理にする文化のせいかもしれない P316
・疲れたら休む。
そして自分にとって心地いいものと接する。
楽天的であろうと務めること。
悩みを自分の中だけでおさめてしまわず、愚痴を言える相手を持つこと。
自己否定しないこと。
まあ、どれもこれも、いまの世の中では難しいことだらけですが、
そうしようとする自己訓練を課す。
自己訓練なんて言うと、それだけで気が重くなりますが、
心の持ち様を転嫁してみようと努めるだけで、
いい方向への変化があるものです P386
・過去は、きみのうしろをついて来る骸骨にすぎない。
ときどき話し掛けてくるが、放っておけばいい P435
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