言葉の宝箱 0330【芸術家が何かを創り出す原動力は、『欲望』なんだよ】

『リーチ先生』原田マハ(集英社2016/10/30)

イギリス人陶芸家バーナード・リーチにまつわる日本の陶芸家の話。
人間国宝になった濱田庄司、富本憲吉や河井寛次郎、柳宗悦の
若かりし頃から民藝運動や白樺派へと躍動する展開もあり、愉しめる。
陶芸や文学に興味ある方にお薦め。

・もしも君が、本気で芸術家になろうと考えているのだったら、
まず、自分を卑下することをやめなさい。芸術家とは、誇り高き存在だ。
お金も家も、何もなくても、誇りだけはある。それが芸術家だ　P112

・画家で詩人のウィリアム・ブレイクというイギリス人がいる。
彼が、とても興味深いことを言っているよ(略)
『欲望が、創造を生む』(略)
この世界じゅうの美しい風景を描いてみたい、
愛する人の姿を絵に残したい、新しい表現をみつけたい。
そんなふうに、『やってみたい』と欲する心こそが、
私たちを創造に向かわせるんだ。
芸術家が何かを創り出す原動力は、『欲望』なんだよ　P113