読書で妄想京都旅行をした。
9月には2回も三連休があったが、家族それぞれに別々の予定があって、旅行には行けなかった。子どもたちも成長してきたせいか、家族全員で出かけることがだんだん難しくなってきたと感じる。
そんな日々の中、ふらっと立ち寄った近所の本屋さんで、彬子女王殿下の本をみつけた。
「わあ、きれいな装丁!」と思わず手にとった。
彬子女王殿下といえば、今年の6月に読んだ『赤と青のガウン オックスフォード留学記』に感動したのも記憶にあたらしい。
彬子女王 京都ものがたりの道
パラパラとめくりながら、この本も面白そうだなと思い、迷わず購入。
章立ては通りの名前
目次をみると、すべての章が京都の通りの名前で統一されている。
彬子女王は皇室日記も四字熟語でまとめていたが、この本では「通り」に焦点をあてている。
京都には修学旅行をはじめ、友人と何度か訪れたことがあるが、いつも神社仏閣を見学するのがメインで、「通り」に注目して歩いたことはなかった。
この本は、通りごとの京都の名所や歴史的な背景だけでなく、通りにまつわる自身のエピソードも紹介していて、わたしにとってはとても新鮮だった。
すいすいと引き込まれるように読み進め、まるで京都の街を実際に歩いているかのような感覚になった。
季節の行事についてもふれられていて、京都の一年を感じながら、通りを散歩している気分になる。
側衛さんも登場
彬子女王の留学日記にも登場していた側衛さん。この本でもお目にかかることができる。
京都府警さんと側衛さん(皇宮警察の護衛官)は常に一緒に行動されているそうで、まるで家族のような存在だという温かさが、この本からも伝わってくる。
今度は実際にぶらぶらしたい
彬子女王の文章は、読んでいると心が落ち着く。あらためてこの文章が好きだと感じた。
つぎは、妄想の旅ではなく、この本を片手に実際に京都の街をぶらぶら歩きたい。
もっと言えば、京都に行かなくても、自分が住んでいる町をこの本のような視点で歩いてみると、今まできづかなかった「ものがたり」がみえてくるかもしれない。