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重なる矛盾、矛盾にまみれた自分

「自己矛盾」は辛い。

いわゆる真面目な人であればあるほど、自己矛盾はひどく苦しい。

「迷っているなら一歩踏み出してみなよ」
「人と同じは嫌なんだよね」

自分が一歩踏み出せていない時に他人にアドバイスしてみたり、人と同じは嫌と思いながら、誰かの敷いたレールから外れないよう必死な自分。

言動と行動、思いと現状、それらが噛み合わなくなってくると、正確には、噛み合っていないことを自覚してしまうと、自己矛盾にばかり意識が向いてしまう。

僕自身も、矛盾してばかりだ。

じっくり時間をかけて書いた文章でさえ、後になって振り返ってみると、矛盾していることがしばしばある。

「人生にはゴールや目標が必要だ」と書いたと思いきや、その数週間後には、平気で「目標や目的なんて必要ない。今を全力で生きればいいじゃないか」という文章を書いている。

もちろん、日々外から刺激を受けたり内省をする中で、考え方が変わったり思わぬ価値観に気付いたりするから、自分から発信されていく内容も当然変わっていくのだけど、矛盾といえば矛盾だ。

過去の自分と今の自分、今の自分と未来の自分、きっと矛盾している。「過去と今」という線だけでなく、「今」という点においてだけでも矛盾している。矛盾だらけだ。

矛盾だらけだから、太い芯が通っている人に憧れるだろうか。

きっと、誰もが、どこかで矛盾を抱えている。

「矛盾」と思うか「ただの変化」と思うかは人それぞれだとして、矛盾を抱えずに生きるなんて無理なのかもしれない。

そもそも、生きていること自体が大きな矛盾だ。

“どうせ死ぬのに、どうして生きるのか”

いや、やっぱりこれは矛盾とは言えないか。

生きることの目的は「生きること」だから。決して、死ぬことではない。

生きるとは“矛盾を抱えて人生を全うすること”で、思えば、今までも数え切れない矛盾を抱えて生きてきた。


矛盾だらけなんて、あまりにも人間らしい。

自分が愛して止まない何かも、クソだと思う世の中も、自分自身も、矛盾だらけだ。

けれど、そんなありのままを、リアルを受け止め続けていくことが、“生きる”ということなのかもしれない。

答え合わせをするには、まだまだ時間がかかりそう。

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おがたのよはく
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