「頑張れ」より「がんばれ」の方が良い
昔、「“頑張れ”って書かれるより、“がんばれ”って書かれた方が、気持ちが楽になって良い」と言われたことがある。
確かに、「頑張れ」は両肩をがっちり掴まれて熱い視線とエールを送られている画を想像させるのに対して、「がんばれ」は何となく柔らかく、軽い感じがする。
それに、「頑張れ」は色々なものを背負っていそうだけど、「がんばれ」は本当にただその言葉の通りのような、そんなイメージがある。
言葉にした時の音も意味も全く同じだけれど、文字にすると、受け取り方やイメージが変わってくる。
小学生の書く文章と大人の書く文章、それらの雰囲気や読み手の受け取り方が異なるのも、同じようなことかもしれない。
「がんばれ」とか「ありがとう」とかそういう言葉に限って、どういうわけか、平仮名にした方が気持ちが伝わるような気がしてくる。
「有難う」は何だか形式ばっていてビジネスライクに思えてしまう。
個人的には、「お疲れ様」も「おつかれさま」や「お疲れさま」の方が、労いの気持ちが伝わってくる。
不思議だけれど、「頑張れ」と言われて力強く背中を押されたい時もあれば、「がんばれ」と優しく送り出してほしい時もある。
毎日言葉を喋ったり、書いたり、そんなことをもう何年としてきているのに、言葉の最深部まで辿り着けそうな気がしない。
どんな言葉も、誰でも、どこでも、いつでも発信できる時代だからこそ、丁寧に言葉を選んでいきたい。
そして、今の自分に「がんばれ」と伝えたい。
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