心に愛がなければ、父親ではないのさ。
「きんにくまーん♪ ごーはーん♪」
息子のお気に入りソング、「キン肉マン Go Fight!!」
アンパンマンの曲ばかり歌っていた息子が急に好きになったこの曲。
もちろん私も大好きな曲だ。
しかし、息子は「Go Fight!」が言えずに「ご飯」と言ってしまうのだ。
Go Fightの意味が理解しきれず、自分の身近な単語として一番近い「ご飯」と言う。実にかわいらしい、ほっこりするエピソードである。
息子と一緒にキン肉マン Go Fight!を歌っていると、ふと思う。
中学生の頃、とことんいじめ抜かれて苦しい生活を過ごしていた自分が、こんな幸せな時間を過ごすことが出来るなんて。
辛い学生生活を過ごした中で、勇気をいつももらっていたのは、キン肉マンだった。
ドジで間抜けだけど、仲間の為に懸命になり、勇気をもって悪魔超人と戦うキン肉マン。そして、キン肉マンのOPは私の応援歌だった。
「心に愛がなければ、スーパーヒーローじゃないのさ」
「果てない夢を追いかけ、スーパーヒーローになるのさ」
なんど、涙を流しながら聞いたことか。
今では懐かしい、振り返るのは少し勇気のいる過去。
保育園の帰りに、リンゴジュースを買ってあげて、保育園の前のベンチで一緒に飲む。そして、うたう歌はもちろん「キン肉マン Go Fight!」
まだたどたどしく、きちんと歌えない彼も、あっという間に大きくなってしまうだろう。私の力など必要せずに、一人で歩いていけるようになるだろう。
それまでは、ドジで間抜けで、病気持ちで、それでも彼を誰よりも愛し、彼の為なら命を懸けて戦う父親という戦士でありたいと思う。そう、まさにキン肉マンのように。
もう一つ、キン肉マンにはOPテーマがある。
「炎のキン肉マン」という歌なのだが、この曲にも素晴らしい歌詞がある。
キン肉マンにとっては「友」のまなざしかもしれないが、私にとってもは「息子」のまなざしが、私を強くさせるのだと思う。