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「物語」シリーズ新章が面白すぎて、少し困った事態に・・

皆さんは、「物語」シリーズの「オフ&モンスターシーズン」を見てますか?
私は見てるんだが、めっちゃ面白いね!
ギャグアニメとして、超絶にキレッキレである。
このシーズンが全部で何話の構成になるのかをよく知らないんだけど、今は「愚物語」「撫物語」が終了し、「業物語」の最中。
あと、「忍物語」もやるっぽい。

主題歌にYOASOBIを起用するあたりで気合いに入りようがよく分かるんだが、そのくせ、これテレビアニメじゃないんだよな?
Abemaが主体で配信をしてるんだわ。
Abema、遂に勝負に出てきたか?

さて、「オフ&モンスターシーズン」の内容について少し触れます。

以降、ネタバレしますのでご了承ください。


これの導入の章となる「愚物語」は、たった1話だけの話だったんだけど、めっちゃ面白かったなぁ。
ストーリーとしては、相変わらず「監視役」として、阿良々木の家に人形(ぬいぐるみ?)のフリをして潜入中の斧乃木余接なんだが(唯一、暦だけがそれを了承済)、今回「彼女がただの人形じゃない」ということが月火にバレてしまうというトンデモない事態が勃発しちゃうのよ。
そもそも彼女の任務、「監視」とは一体誰を監視してるのか?
その対象は暦でも忍でもなく、実は月火なんだよね。
これは「偽物語」で明らかになった事実として、実は月火の正体は人間じゃなく、怪異・不死鳥̪̪シデノトリ。
本人は、そのことを知らないんだけど(家族では暦だけが知ってる)。
殺しても死なない怪異ということで恐るべき存在なんだが、その一方で何かの害をなす存在でもないらしく、扱いに困った組織(臥煙伊豆湖をトップにした機関)は、とりあえず余接を監視役として阿良々木邸に潜入させてた、というのがこれまでの流れ。

阿良々木月火

しかし、月火は「人間じゃない」というのも納得のエキセントリックな女子である。
めっちゃヒステリーを起こすし、口癖は

「プラチナむかつく!」


なんだ。
ちなみに、この「プラチナ」は「プチ」の変換らしく、実は「超むかつく」という意味ではない、という驚愕の事実が本人から語られてたっけ・・。
とはいえ、非常にキレやすいのも事実で、キレるとすぐに凶器を持ち出し、かなり猟奇的な一面を見せている。

暦としても、2人の妹のうち火燐は戦闘能力だけのバカなので扱いはまだ楽だが、対して月火の方の扱いには結構苦労してる感じ。
でもねぇ、この暦⇔月火の関係性も、ちょっと常識では測れない部分があるんだよな・・。

一緒にお風呂に入ってる暦と月火
なぜか、月火の体を洗ってあげてる暦
盛り上がってきて、なんかこうなっちゃう暦と月火・・

まぁ、血の繋がってない兄妹ですからね・・(妹の方はその事実を知らないけど)


で、そんなことはどうでもいいとして、今回大変なのは、この超ややこしい月火に「余接=人形じゃない」という事実が発覚してしまったことなんだ(正確には、アイスクリームを食べてるところを見られた)。
しかし余接も一応プロなので、咄嗟の機転として

・自分の正体は異世界から来た魔法少女
・今の自分は霊体なので、たまたま、月火の部屋にあった人形をヨリシロにして憑依したのだ
・任務は、町の魔物を退治すること


というデタラメを言って誤魔化そうとしたんだね。
アドリブのデマカセにしてはかなりクオリティが高くて、このへんはさすが余接である。
ところが、このデマカセこそが、この後の地獄の引き金だった・・。
当然、月火の性格からして彼女はこう言うわけよ。

「魔物退治、私が手伝ってあげるよ」

・・最悪である。


ホントは、町に魔物なんていないし。
でもデマカセのツジツマを合わせる為に、余接としてはまず魔物を準備するところから始めねばなるまい。
で、細かい経緯はメンドくさいので割愛するけど、最終的にどうなるのかというと、結局こんな事態になります↓↓

この後、ぶっちゃけ余接は死にかけます(笑)。


これ、マジ笑ったわ~。
コーエン兄弟の映画みたいなコメディだった。
余接って、ホントいいキャラだよね。
cvが当代NO1美声の早見沙織でありつつ、早見成分ゼロの屍ボイス。
いやマジで、なんでこの役に早見さんチョイスしたんだろ?

で、実はこの「愚物語」、単なるイントロにすぎないのよ。
ここで「余接の機転は、さらなる大きな不幸をその後に呼ぶ」という1つの伏線を見せといて、続く「撫物語」も、実は全く同じことになっちゃうんだよねぇ・・。

「撫物語」

前作「愚物語」で、なぜか仲良くなった余接と千石撫子。
以来、余接は週4のペースで撫子の家に遊びにくるようになり、余接は撫子の悩み相談を受ける。
というのも、学校に行かず自宅で漫画を描いてる撫子に両親が業を煮やし、「学校行かないなら働け」と言ってきたらしいのだ。
プロの漫画家を目指す撫子としては今の生活を維持したいのだが、その為にはプロになれる見込みを両親に示さねばならない。
その悩みを聞き、余接が示した解決法は以下の通り。

①どんなことでも、10000時間の経験を積めばカタチになるものである
②今から10000時間も漫画を描くには約3年の歳月を要する。
③両親は3年も待ってくれない
④ならば、1年で10000時間分を描けばいい
⑤撫子1人だと3年かかるなら、撫子の数を3倍、いや念の為に5倍に増やせばいい

うん、⑤の結論を聞いた時点で、当然「愚物語」の地獄が頭をよぎるんだが、そこは期待を裏切らず、今回はあれを上回る地獄が訪れます(笑)。
とにかく、撫子は余接の手引きによって、「描いた絵を実体にする能力」(式神を作る能力)を得るわけよ。
「ワンピース」でいうところの、カン十郎「フデフデの実」の能力みたいなやつだね。
で、撫子は自画像を4体描き、それを各々実体化させたんだわ。

余接から「見分けつかなくなるので、4人各々に個性を作った方がいい」というアドバイスをもらい(←これが余計なアドバイスだっつーの!)、過去の自分を投影した4種の撫子を作ったんだね。

・おと撫子・・おとなしい撫子(「化物語」時点)
・媚び撫子・・媚びてる撫子(「偽物語」時点)
・逆撫子・・ブチ切れてる撫子(「囮物語」時点)
・神撫子・・蛇神だった頃の最凶撫子(「恋物語」時点)

もはや、神撫子という恐るべき禁忌を出した時点で、悪い予感しかしないんですけど・・。
神撫子って、暦+忍コンビをもってしても勝てなかった、この世でも最強の怪異だぞ?
・・で、案の定ですけど、この4人の撫子は逃走し、撫子や余接の制御下を離れてしまいます(笑)。

ちなみに、それを追跡した余接は、

案の定、神撫子の攻撃により、体をバラバラに破壊されちゃいます(笑)。


まぁ、彼女は人形だから、バラバラになったぐらいじゃ死なないんですけどね。
とにかく、余接がほぼ戦闘不能になった以上、撫子自身が神撫子と対決し、それに勝たないといけないという事態に・・。
で、ここからの展開は結構な頭脳戦となって、撫子のポテンシャルの凄さがよく分かるプロットになってます。
と同時に、余接の意外な使えなさっぷりも、またサイコーなんだけど(笑)。

終盤では、手ブラの撫子が大量出現する事態にww

ぶっちゃけ「撫物語」のエンタメ性は、  「物語」シリーズの中でも最上位のグループに入ると思うわ。


そのほとんどが過去シリーズのパロディ構造になっていて、逆に「物語」をよく知らん人には数々の小ネタの妙が伝わりにくいと思うが、おそらくこれはファンサービスとしての章だろう。
途中、あの老倉育も出てきたぞ?

老倉育

だいぶ雰囲気も変わり、明るくなってた老倉。
元気そうでよかった。
でもまぁ、「撫物語」はとにかく

花澤香菜祭り


ですね。
いま撫子、おと撫子、媚び撫子、逆撫子、神撫子、ひとり5役を熱演。
声優にとって、とにかく負荷が大きいのが「物語」シリーズの特徴である。

よって、生半可な新人声優とかでは     絶対に立ち入ることができない聖域なんだ。


それを思いっきり実感させてくれたのが、「撫物語」の後の「業物語」である。
これのイントロとなる「残酷童話うつくし物語」というやつを、皆さんにも一度、見てもらいたい。
僅か10分程度のものなんだが、これって、出てる声優は坂本真綾たった1人なのよ。
ひとりでナレーション、姫、魔女等をやってる「ひとり朗読」のようなやつで、ちょっとこれ見てて、私は鳥肌立ったわ。

坂本真綾、やっぱこの人、天才じゃね?


いやホント、「物語」シリーズって、こういうところが困るんだよ。
一流の人の一流の技を見せつけられるもんだから、あまりこういうのに長く触れてると、他の作品がオママゴトみたく見えてしまって自然に楽しめなくなるから・・。
こうして「物語」クオリティじゃないと満足できないカラダになっちゃうと、ぶっちゃけアニメファンとしては、やりにくくてタマランぞ?


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