マガジンのカバー画像

アニメ関連記事まとめ

393
私が書いたアニメに関する記事をまとめています。
運営しているクリエイター

#アニメ制作

「監督不行届」を見て、庵野秀明という男を知ろう!

今回は、FROGMAN制作のショートアニメ「監督不行届」を取り上げようと思う。 FROGMAN、「鷹の爪団」とかのフラッシュアニメを作ってる人だね。 で、原作は安野モヨコさんの同タイトルの漫画で、これはかなり有名だから皆さんもご存じだろうが、安野先生の旦那様である庵野秀明の「観察日記」とでもいうべき、ノンフィクション系の作品である。 これは、アニメファンなら必見の作品だろう。 まだ未見という方がいらしたら、一番手っ取り早いのはYouTubeで「Kantoku Fuyuki

「ストリートファイターⅡ」に見る、杉井ギサブローの信念

私は、日本のアニメの土台を作ったのって、東映アニメーションと虫プロ、この2大勢力だと思うんだよね。 前者から高畑勲や宮崎駿が輩出され、後者からは出崎統や富野由悠季が輩出されている。 他に黎明期の大手としては東京ムービー(現トムスエンタテインメント)というのもあるけど、ここは「あしたのジョー」「エースをねらえ」等の名作は元虫プロの出崎さんによるものだし、看板である「ルパン三世」にしても元東映の大塚康生さんが育てたもので、どことなく「他人のフンドシ」感があるんだよね(笑)。 で

「機動戦士ガンダム」は、まず劇場版3部作を見よう!

先日、「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」を見たんだが、あれはジオン軍サイドから見た一年戦争(UC0079)だったので、今度は地球連邦サイドからの視点を再確認してみたいと思い、昨夜は久しぶりに劇場版「機動戦士ガンダム」1作目のやつを見たのよ。 いやホント、かなり久しぶりで見たんだが、やっぱ劇場版「ガンダム」ってスゲーよな。 令和の今見ても、ちゃんと面白いんだから。 <劇場版「ガンダム」興収>・1作目(1981年)⇒17.6億円 ・2作目(1981年)⇒13.8億円 ・3作

上映禁止を食らった日本アニメ史屈指のカルト作「少女椿」

今回は、アニメ「地下幻燈劇画 少女椿」を取り上げてみたいと思う。 いわゆる「カルト作」というやつだね。 同タイトルで2016年に実写映画化されてるので、そっちの方を見た人は結構いると思うが、1992年に公開されたアニメ版の方を見てる人は少ないんじゃないか、と。 この「少女椿」アニメ版がいまいち注目されない要因は、ただ単純にDVD化されてないことと、サブスクでも配信されてないことに尽きるだろう。 これは自主制作映画で、もともとマイナー作品である。 じゃ、なぜ「カルト作」になっ

Netflix版3DCG「ガンダム」、マジで侮れんな、コレ・・

最近、世間で噂の「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」を見た。 この作品はNetflix製作、監督がエラスマス・ブロスダウ、脚本がギャビン・ハイナイトという聞いたこともない外国人。 アメリカ人なんだろうか? こういうアメリカ人たちが絡んでくると、当然のことだが「あぁ、これ多分めちゃくちゃにされる・・」とイヤな予感しかしないよね。 甦る、「ドラゴンボール」の悪夢アメリカ人ってさ、とても合理的な思考をする奴らだから「リブートは映像に最も適した形で原作を再構築すべし」という発想を

岡田斗司夫が「今世紀NO.1アニメ」と評した作品を知ってる?

今回は、米アニメ「アドベンチャータイム」について書いてみたい。 皆さんは、これ知ってる? 私は、今年のMax(アメリカの動画ストリーミングサービス)日本上陸で、一番嬉しかったのはこの「アドベンチャータイム」を見ることができたことなんだよ。 以前から噂で、「めっちゃ面白い」とは聞いていた。 特に強くオススメしてたのが「オタキング」の岡田斗司夫さんで、彼いわく 「間違いなく世界最先端のアニメ」 「今世紀NO.1アニメ」 と、最大限の絶賛をしてたからね。 これは米「カートゥー

田中芳樹+出崎統=アニメ史上最強の俺Tueee!「創竜伝」

Production.I.Gのリメイク版「銀河英雄伝説」、最近また見てるんだけど、やっぱ面白いよね。 原作者・田中芳樹先生はつくづく偉大である。 あと、この先生は「アルスラーン戦記」の作者でもあり、このての戦記モノを書かせたら無双の作家だよなぁ。 ところで皆さんは、田中先生の「第三の代表作」として名を挙げられてる、「創竜伝」という作品を知ってますか? 実は、ちゃんとアニメ化もされてるんです。 しかし、アニメとしての知名度では「銀河英雄伝説」や「アルスラーン」の足元にも及ばな

あなたはエミリア派?それともレム派?

「Re:ゼロから始める異世界生活」は、ラノベ系異世界アニメの中で頭ひとつ抜けた存在であることに誰も異存はないと思う。 ぶっちゃけ主人公はウザいキャラゆえ人気ないだろうが、それを補って余りあるのがオンナノコたちのかわいらしさである。 だから、この作品は原作者・長月達平先生もさることながら、その本の挿絵を描いてたという大塚真一郎なるイラストレーターの貢献度はかなり大きいと思う。 いやホント、ラノベもイラストレーターのチョイスだけは絶対気を抜けないよね。 結局はアニメ化される時も

推しは、「うる星やつら」から始まっている

今年、アメリカの動画ストリーミングサービス「Max」がU-NEXTと提携をしたそうで、U-NEXT加入者の私としては米国制作のアニメを目にする機会が圧倒的に増えたんですよ。 たとえば、DCの「バットマン」シリーズとかね。 実写版の「ダークナイト」とか大好きなんですわ。 で、これも見たんだが、なるほど、世界観や雰囲気は実写DC映画とほとんど変わらんイメージで、確かに面白い。 ・・面白いんだけど、う~ん、正直何といったらいいのかなぁ、普段日本のアニメを見慣れちゃってるせいか、ど

新房昭之の作家性原点、「絶望先生」と「コゼットの肖像」

今回は、日本アニメ界でも屈指の天才肌として名高い、新房昭之監督を取り上げてみたいと思う。 この人ほど、「天才」という称号が似合う人もなかなかいないよね。 センスが卓越している。 系統として最も近いのは、やはり幾原邦彦氏(「少女革命ウテナ」や「輪るピングドラム」等の監督)だろうよ。 確か新房さん自身、幾原さんの影響を公言してたと記憶するし。 <新房昭之アニメ人気ランキングTOP5>【1位】魔法少女まどか☆マギカ(2011年)制作/シャフト 【2位】化物語(2009年)制作/

渡辺歩の「ドラえもん」5部作、「間」をとることの名人芸

さる9月に大山のぶ代さんが亡くなり、改めて旧作の「ドラえもん」見たいな、と思ってる方も中にはいるだろう。 そんな方に、私がダントツでお薦めしたいのが「渡辺歩監督中編5部作」である。 ・・え~っと、渡辺歩って誰のことだっけ?と言われたら困ってしまうが、こういう人です↓↓ 渡辺歩<代表作> 映画「海獣の子供」 映画「漁港の肉子ちゃん」 映画「ドラえもん のび太の恐竜2006」 TVアニメ「サマータイムレンダ」 TVアニメ「宇宙兄弟」 TVアニメ「恋は雨上がりのように」etc

「ルックバック」押山清高の原点を見てみよう!

今年、映画「ルックバック」のヒットにより、一躍注目を集めたのが監督の押山清高さんだと思う。 この人、もともとからしてある筋にはめちゃくちゃ有名で、でもそうでないところでは全然知名度がない存在。 ・・どういうことかというと、この人は生粋のアニメーターであり、作画が異様に巧いことによって業界で名を馳せてた人物なんだ。 ぶっちゃけ、将来アニメーターを目指す人たちにとっては、「神様」みたいな存在らしい。 だけど、こういうの↑↑って、「知る人ぞ知る」の領域だよね? それは、ジブリでい

多分、これが2024年賞レース独占だろう「ルックバック」

今回は、話題の映画「ルックバック」について少し書いてみたいと思う。 凄く評価の高いアニメだよね。 というか、これは原作がもともと神作品らしく、「このマンガがすごい!2022」オトコ編1位に選ばれてるわけで。 全144頁、読み切り全1巻の漫画がここまで高く評価されるのは珍しいことなんじゃないか? 原作者は「チェンソーマン」でおなじみ、藤本タツキ先生。 といっても本作は「チェンソーマン」と全く作風は異なり、どこか地方都市に住むオンナノコの2人がコンビで漫画を描いていく系の物語

花田十輝は、ガールズバンドを扱っても「響け!」になる

TVアニメが放送終了した後、「総集編」を劇場公開するパターンってたまにあるでしょ? そういうのは新作というわけでもないんだし、本来、興行収入とか大きくは望めないものだと思う。 ところが最近驚いたのは、「ぼっちざろっく」の劇場版が興収10億円を突破してたらしいじゃん? 凄いな、と思って。 「ぼっちざろっく」って、想像以上に人気あるんだね。 確かにこの作品は面白かったが、でも当初、原作漫画は決して話題作というわけでもなかったし、どっちかというとダークホース的立ち位置でのアニメデビ