見出し画像

Audibleで浸る、愛と希望の傑作SF『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

Audibleにて読了。

映画『オデッセイ』の原作『火星の人』でおなじみアンディ・ウィアーによるSF小説『プロジェクト・ヘイル・メアリー』。とにかく愛とユーモアと好奇心にあふれた最高の作品だった。

作品の構造上、何も言えない(主人公が出くわしていく数々の発見を読者も同じタイミングでなぞった方が面白い)ので、とにかく読もう。これは先日読んで宇宙最強のSFとして個人的に殿堂入りした『三体』シリーズにも並ぶ面白さ。むしろSF初心者は本作の方がとっつきやすく、ストーリー自体も楽しいと感じること間違いなし。

2026年には映画公開も決定。『ファースト・マン』で宇宙飛行士を演じたライアン・ゴズリングが主人公グレースを演じるとのことで期待が高まる。がしかし映画化にあたり予告編やポスター等でどうしても作品の内容が漏れ出てしまうのは必至。「そもそもどういう作品なのか」を一切知らない状態でこの世界に飛び込んだ方が面白いので、映画化が盛り上がる前に読んでしまうことを強くおすすめする。

▲ハヤカワ書房の公式noteにて冒頭部分が読めるのでぜひ試し読みしていただきたい。

私は朗読サブスクサービスのAudibleにてオーディオブックを利用したが、これがまた本作と相性がよかった。すでに書籍を読んだ方ならわかると思うが、「あの声」をそのまま音声コンテンツとして表現しているのだ。紙媒体ならではの大ネタで話題となった杉井光『世界でいちばん透きとおった物語』のように、この作品はオーディオブックならではの楽しみを存分に秘めている。ぜひお試しいただきたい。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?