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2023年読書評19 ニャン

「ニャン氏の事件簿」
松尾由美

再読。二回目か三回目。
このシリーズは好きで何回か読んでいますが、今回はユーモア小説よりも、ロジックな推理物として読みにくさを感じました。
元々、この作家はミステリ=推理小説を書く人で、しかし、それが前面に出て来ると少々読みにくい感じになると私は感じます。
バルーンタウンとかこのニャン氏でもそうですが。

最近のアオゲラとか嵐の湯だと、日常の要素が大きいので煩わしくないのですが、推理が前面に出るとその論理の構築の説明が煩わしくなります。

私はアガサクリスティもだいぶ前に随分読みましたが、面白いと感じたことはありませんでした。ポアロやマープルシリーズで。トミーとタッペンスはどちらかというとサスペンスものなので、面白いと感じましたが、推理物は全くといっていいほど面白くない。
ただ、キャラクターが好きなので読んでいたという感じです。

そしてデビッドスーシェのドラマ版を見ても印象は変わりませんでした。活字を追う能力のゆえではなく、ドラマにしても面白く感じられないのですから。

というわけで、私は推理小説は好きです。元々ミステリのファンですから。
謎を解くというスタイルが好きなのかも知れません。
しかし、あまりにトリック重視で、物語がサイドになると面白くない作品になるのだと思っています。

ただ、ニャン氏のシリーズは好きなので、3作で終わりにしないで続けて欲しいと思います。
松尾由美はシリーズを3つで終わらせる癖があるようですが、赤川次郎が三毛猫ホームズを続けているように特別なシリーズにしてもらいたいものです。


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