心に響く 古代インドの聖典「バガヴァッド・ギーター」
RYT200の取得を目指し、「バガヴァッド・ギーター」を学んでいます。
「バガヴァッド・ギーター(神の詩)」は、古代インド長大の叙事詩で、ヒンズー教の聖典のひとつ「マハーバーラタ」第6巻の一部です。
物語調で、ヒンドゥー教の神であるクリシュナが、戦場で大切な人と殺し合う境遇に置かれたアルジュナ王子に、 生き方や世界の真理について説いていきます。人生に迷う人間の問いに、神が答える流れです。
記された時期は、紀元前5世紀頃から紀元前2世紀頃までと言われています。
ガンジー、ジョブズら歴史的著名人に影響
歴史は古く、2500年も前に書かれたものですが、現代社会で生きる我々の生き方に通づる内容で、哲学者ショーペンハウアーや、量子力学の確立者シュレディンガー、原爆の開発者オッペンハイマーら世界を変えた多くの著名人に影響を与えています。
非暴力を訴えたインドの政治指導者マハトマ・ガンジーもその1人。ガンジーは、英国で弁護士となり南アフリカへ渡った際に人種差別を体験し、帰国後に非暴力抵抗運動を率いたことで有名。私自身、心から尊敬している人物の一人です。
また、スティーブ・ジョブスが、唯一iPadにダウンロードしていたといわれる「あるヨギの自叙伝」(パラマハンサ・ヨガナンダ著)に、「バガヴァッド・ギーター」の引用文がいくつも紹介されています。
現代人も必見 人生に役立つ格言多数
物語は難解で、未熟な私はまだ解釈しきれませんが、心に響く詩がたくさんあったのでその一部を紹介します。
全ては自分自身。自分次第。
原因を外に求めず、自分と向き合い、進み続けない限り変化はない。
社会や政治、会社など、自分では変えられない事柄に嘆くことをやめて、自分の行動に目を向けるべき。
今の自分に、響く言葉でした。
”結果に執着せず、自分自身が行うべき行動をしよう。それこそ真のヨガの実践である”
「純粋に、やるべきことを真っ直ぐ実践すべきである」と受け取りました。執着や他者からの目、結果に囚われるより、楽しみながら100%の力を発揮できるかもしれません。
成果は自分の中にある。例え良い行いをしても、それが、欲の為(人から尊敬されたい、良い人だと思われたい…など)だとしたら無意味である。自らが望み、行わなければ、幸福を感じることはない。
「こんなに頑張っているのに、報われない」そんな風に感じてしまう時に読み返したい一文でした。
ここでは、『どんな階級の層に生まれたとしても、極悪非道な行いがあったとしても、純粋な心で神を信仰し、神に身を委ねましょう。真心を持って生きれば、悟りの境地に達することができます』と、バクティーヨガ(神への信愛のヨガ)の真髄が説かれいます。
これは「ただひたすらに神を信仰すべき」でという訳ではなく、自分ではどうしようもない状況下に置かれた時に、〝神にゆだねる〟ことが、希望となり、希望を持つことで前を向いて生きていける。ということだと解釈できます。信じる心を失わず、頑張り続ける人は救われる…。そんなことが綴られた詩は心に響きました。
難解な内容も 議論することで理解が深まる
RYT200 の講座では、「バガヴァッド・ギーター」について受講者がそれぞれ要約と解説をレポートのまとめて提出。講師のもと4時間かけてでセッションしました。
現代を生きる私たちがクリシュナの教えを生かすためにはどうすべきか…など、興味深い内容にさまざまな学びがありました。哲学書などは人と一緒に学ぶと視野が広がり、学びが深まります。RYT200を取得して落ち着いたら、購入した他の文献もじっくりと読み解いてみたいと思っています。
まずは動画で学ぶと分かりやすい!
この記事を読んでいただき、興味を持たれた方は動画解説から学ぶのが個人的にはお薦めです。世界史を教えられている予備校講師・茂木誠(もぎ まこと)さんのYouTubeチャンネル「もぎせかチャンネル」でも、前後編に渡って解説されていました。茂木誠さんの解説はわかりやすい上に面白い!ので、ギーター以外のさまざまな動画もお薦めです。