【足が攣る】こむらがえり
皆さん、こむらがえりと聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか?
運動中や就寝中に急に足が攣って痛い思いをした方が多いのではないでしょうか?
今回はその、足が攣るという症状についてのお話です。
こむらがえりとは、ふくらはぎに起こる痙攣のこと
こむらがえりは、主にふくらはぎの筋肉が異常に収縮して起こるものです。
また、こむらがえりの「こむら」はふくらはぎのことを指し、その名の通りふくらはぎに多く起こりますが、体のどこにでも発生します。
運動中や就寝中に発症することが多く、一時的に強い痛みを伴います。
筋肉には過剰な動きによって傷めるのを防ぐために、伸縮を制御するセンサーが備わっています。
このセンサーが正常に働かないことにより異常な収縮を起こしてしまうことがあり、これをこむらがえりと呼びます。
マグネシウム不足に特に注意
センサーの機能低下には、さまざまな原因が考えられますが、最も大きな原因といえるのが、ミネラルバランスの乱れです。
カルシウムとカリウムは、筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズにする働きがあり、この2つのミネラルを調整しているのがマグネシウムです。
3つとも大切なミネラルですが、特にマグネシウムの不足は腱紡錘の機能低下に大きな影響を与えます。
予防にはミネラルの摂取が欠かせません。
マグネシウムは、アオサやワカメ、ヒジキなどの海藻類のほか、ナッツ類に多く含まれています。
また、カルシウムは牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐や生揚げなどの大豆製品、ししゃもやしらすなど、骨ごと食べられる魚に多く含有されています。
カリウムは、長いもやさつまいもなどのイモ類、バナナやキウイなどの果物に豊富です。
これらの食品はミネラルだけでなく、ほかの栄養価もすぐれているので、意識的に摂取しましょう。
発汗による脱水や冷えに注意
ミネラルバランスの乱れのほか、運動中や就寝中の発汗による脱水、冷えなどの血行不良もセンサーの機能を低下させる原因になります。
また、加齢によってもセンサー機能は衰えやすく、60歳以降はこむらがえりが起こりやすくなります。
さらに女性は妊娠中ミネラル不足になりやすく、それが原因でこむらがえりを引き起こすことがあります。
運動中や就寝前は水分補給を
運動時や就寝時は、水分不足でこむらがえりが起きやすくなります。
運動中は、スポーツドリンクなどで水分とミネラルをこまめに補給しましょう。また、運動前にカリウムが豊富なバナナを食べるのも予防になります。就寝前にコップ1杯の水を飲むことも有効です。足が冷える人は、就寝時に靴下やストッキングを履くのも、予防につながります。
応急処置は患部を伸ばす
こむらがえりが起きた場合は、応急処置として患部を伸ばします。足の指を持ち、体の方へと引き寄せ、アキレス腱を伸ばしましょう。
ただし、無理やり一気に伸ばすと肉離れを起こすこともあるためゆっくりと伸ばしましょう。