”伸びしろ”というコトバのチカラ
「”伸びしろ”って、いい言いまわしだねえ。ひとつがんばってみようかな!」
昨日の臨床で、患者さんがこんなことを言ってくれました(はっとした、ニッコリとした、なんとも言えない笑顔とともに笑)
”伸びしろ”というコトバはここのところ、意識して使いまくっています。
きっかけは、慢性疼痛や運動恐怖(kinetiophobia)に対する運動療法、認知行動療法のセミナーでした。
運動恐怖は怖い症状で、運動恐怖があると動作自体に影響を及ぼすこともある、との研究もあるくらいです。
… そのセミナーで講師の先生は、「”伸びしろ”というコトバを1セッションで10回くらい言います!」と仰っていました。ポジティブな面、改善の余地があることを伝え続けることの大切さを伝えたかったのだと思います。
理学療法士は、”課題””問題点”を見つけてしまいやすい習性があります。
仕事としてはそれは大切なことなのですが、それが患者さんにどう伝わるか?というフィードバックとしての質が、その後の患者さんの行動、心理、治療効果自体も変えてしまいます。
「Nocebo effect」という概念をご存知でしょうか。
ネガティブな期待は症状に影響し、またネガティブな期待は医療従事者が作りやすい!?という傾向があるのだそうです。
全ての個人は潜在的な可能性を秘めている。
これは、私が学んできたPNFの創始者、マギーノットが残したコトバで、私の大好きなフレーズです。(セラピスト自身にも、語りかけていると思っています)
セラピストとして、患者さんの課題、問題点をみることはとても大切です。
ただフィードバックとして相手に伝わる際に
”改善の余地があるんだ!という期待と共に伝わるか”
or
"私はダメなところがあるんだ…というネガティブな期待と共に伝わるか”
ではかなり異なる結果になるかもしれません。
私はこれからも、患者さんの課題、問題点を見つけたときは、
「〇〇さん、まだまだ伸びしろがありますね! いっしょにがんばりましょー!」
と、伝え続けたいと思います。
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