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momoro66
頼もしい母
■2024年(両親81歳)
1/1 父 入院4日目
元旦に危篤 続き(15)
清拭が終わった後、父はパチパチと瞬きをしたり、何かしゃべったり、割と落ち着いている様子だった。
しばらくして目をつむり、少し寝入っているような感じになる。
度々看護師さんに「そろそろ…」と退室を催促され、11:40頃までねばったが名残惜しくも退散する。
父はこの先どうなってしまうんだろうか。
12:00
病院を後にし、その足で姉と共に別荘へ。
母はちょうどお昼時の真っ最中だった。
テーブルに配膳されたお盆を覗くと、おせちの行事食になっていた。
そうか、今日は元日か。
そんなことに改めて気づく。
しかし、母に「明けましておめでとう」とはとても言える気分ではない。
父のことも、とても打ち明ける気にならない。
プラスチックでできた正方形の仕切り皿には、黒豆や栗きんとん、煮物やかまぼこ、数の子など、数種類のおせちが詰められている。
母は、それらを順々にお箸でつまんでもくもくと食べている。
お茶碗もしっかりと自分で持って上手に食べている。
その様子はとても頼もしい。
母がずいぶんと元気に感じられる。
父との落差が大きい。