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金とき
2023年11月27日 19:05
お姫さまのお人形くるくる髪の毛が きれいいつだってわたしはあなただけのお姫さまでありたい触れて愛でてキスをしてね愛を知りたいのよわたしのことばに価値なんてないようにあなたのことばに価値なんてないからことばなんていらないただ抱きしめてねいつだってわたしはあなただけのお姫さまでありたいわたしのことばに価値なんてないけれどあなたのことばは欲しくなってしまうことばだってち
2023年10月12日 14:52
ふかふかベッドでまるくなる急に寒くなった日あなたの匂いあなたの友だちつま先は冷えているの待っているね ずっとこの部屋で待っているねあなたの帰りを愛しいあなたをこの部屋で待っているねぬくぬくベッドでまるくなる急に寒くなった日あなたの本があなたの栞が目の前に転がってる待っているね きっとこの部屋で待っているね素敵な未来が明るい未来がこの部屋で待っているね
2023年3月15日 21:57
扉しめたら さよならもう話しかけないでねひとりぼっちの部屋チョコとフィナンシェ今日はどっち 食べようかな腕に包まれて眠りたいの愛されるほうが 難しいけど愛するだけじゃ さみしいわ大きなぬいぐるみ ねだってあなたの代わりにいたしましょ抱きしめ返す強い温度も優しい言葉も ないけれどひとりで眠りましょ扉あけたら さよならもう帰りたくないのねひとりぼっちの部屋カフェイ
2023年1月17日 00:26
あの日わたしが泣いた日あなたの隣でわたし限りなくひとりだったてぶくろをしてたあの日贅沢言うならわたしねいちにち遊んで家に帰ったらお花を飾った明るい玄関でおかえりってあなたに笑いかけてもらいたかったのしずくが夜を割いてあなたが愛を注いだ透明の花瓶をじっと見てた汚れた水でも花は生きてるからわたしも笑ったあの日わたしが泣いた日わたしの隣であなたさりげなく手を握っ
2022年12月19日 19:46
冬がくると心がおちこむこと「会いたいね」は「会いたいね」で返してほしいことやさしい言葉はあたたかいこと同じ本を何度読んでも新しく感動することからだだけ元気なのがいちばんくるしいこと「だいすきだよ」では伝えきれないこと伝えきれなくてくやしいこと新しい靴を履くとうれしいこと風が冷たくてさみしいこと夜になるとぎゅってしてほしくなることたくさんたくさんしてほしくなること心がひとりぼっ
2022年11月28日 19:36
今日は朝起きて玄関の掃除をしたのお昼は昨日のシチューの残りと買ってきたアップルパイをひとかけ雨が降っていたから最近お気に入りの音楽をかけて車を運転したのそれで流行りの映画を観たのよわたしは泣いてしまったあなたが隣にいなくてもわたし、感動して泣いてしまったの今日は朝起きておはようを言えなかったわお昼に美味しいご飯を食べてもごちそうさまの声が虚しいだけ雨が降っていたから
2022年11月24日 16:47
たとえばいま「プレゼント」について考えてみてあなたはきっときらきらの指輪とかつやつやのお財布とか高価なものを思い浮かべるでしょうわたしならねわたしならあなたがいつも飲んでる珈琲によく合うチーズケーキと本と手書きのメッセージカードね、嬉しいでしょうそういうのでいいのそういうのでいいのよそういうのが、いいのよたとえばいま「一緒に暮らす家」を考えてみてあなたはきっと
2022年10月11日 21:10
世界でひとりの女の子があたしだったとしてあなたは世界でひとりの男の子になるのあたしに選ばれるから焦ったり泣いたりする夜はあなたの声で蓋をしてね怒ったり病んだりする夜もあなたの腕で蓋をしてね閉じ込められていたいの戦争 鬼 鋭い目の犬怖い怖くて抱きついたお願いよ優しくしてねきらっと光った思い出にはあなたの声で蓋をしてねくらっと揺れ動く心にもあなたの腕で蓋をしてね
2022年8月9日 22:02
髪をなびかせて唇を開く風の中 坂の上光指す君は微笑んでその手を差し出す鮮やかな 爪の色眩しくてどんな未来も愛せるように君の手を取って歌ったんだ憧れの色は君の泣き声はひとつ残らず胸にしまっている青い足跡が君の足跡が隙間なくこの胸を埋め尽くす夢じゃなきゃいいな明日会いたいって耳元でそよぐ掠れてる 低い声目が泳ぐいつもより近く「わたしのもの」って胸の音
2022年7月30日 17:54
なんで泣いてたのって優しく聞くからなんでもないよって笑って答えたわたしのなかのあまいところ映画館の清潔な空気と指をさするあなたの温度がこころのおくに入り込んで涙の栓をこじ開けるわかるよいろんなことがあったねこれまでこれはあなたの物語出会って別れてまた泣いて笑って生きてゆく例えば違う国の違う時代でも同じ物語が流れてるなんで愛したのって小さく泣くから大丈夫だよ
2022年7月16日 17:06
確かにかわいい。丸い瞳がくりっとして、りすみたいにぷっくりした頬が震える。控えめな声でくすりと笑った。「どうしたんですか?」 桂木さんは華奢な体をふっと浮かせて首に抱きつく。俺がベッドに背中をつけると上に乗ってきた。前後に揺れる動きに声が漏れる。 確かにかわいい。でも、恵那じゃない、と思う。 というより、思うより先に感じている。「桂木さん」 そう言って掴んだ手の大きさも指
2022年6月28日 21:05
机の整理をしていたら引き出しの奥の奥からたくさんたくさん出てきたおみくじあなたと引いたおみくじ末吉だからって占いなんて馬鹿みたいだとあなたが不機嫌になった恋みくじ眩い太陽見上げて私は何も言わずに汗ばんだ腕を絡ませたねえ神さま教えて私の恋は不正解?恋して愛してそれからふたりで生きていけますかいろんな神社に入るからお散歩のたびに毎回引いてた毎回引いてたおみくじ
2022年5月28日 22:50
朝になったのねすやすやと眠って心地よく起きたら空が青くなっていたのままにうそついたぶんだけおとなになるんだわ鮮やかな青目の前のすべてが青く酔う何もかも捨てて来てよかったわと美しい空気に息を吐くたどり着いたのねすやすやと眠って揺り起こされたなら外はからり晴れていたのままにおこられたぶんだけしあわせになるんだわ鮮やかな青目の前のすべて青く沁みる何もかも捨
2022年5月20日 01:02
子どものとき 眺めたじーっと眺めた道端の花今見るとちっぽけでどうでもいい日常どうやって忘れたんだろうどうやって思い出すんだろう缶珈琲の転がる部屋焦げたよな香り吸い込んであなたは目を瞑ったわたしは目を開けた燦々と照るだるい朝に焦げたよな香り広がってあなたは語りかけたわたしに語りかけた子どものとき 知ってたよおーく知ってたあたたかい腕血管が浮き出たり細くもろくな