金とき
夜のお話です。 闇の中、布団の中、月に照らされた中で、昼とは違う一面を見せて大胆になったり、記憶を呼び起こして懐かしんだりするようです。
歌詞、のような詩を書いています。
どうでもいいことです。 どうしようもないこと、です。
朝のお話です。 明るくて、希望に満ちているはずだけれど、実は暗い夜の続きで、いろんな気持ちが入り混じっているようです。
昼のお話です。 学校へ行ったり、お散歩をしたり、家でごろごろしてみたり、それぞれの過ごし方をして、それぞれに感じることがあるようです。
こんにちは。金ときです。5/7はnote記念日。 お久しぶりです、戻ってまいりました。と言っても、まだショートショートは書けるかなぁという感じですが。やっぱり、長らく書いていないと書けなくなるものですね。どう書いていたのか思い出せません。えと、(これは固定記事にする予定なので)はじめましての方がいらっしゃったら、私は普段はショートショートを書いてにやけているだけの女子大生です。下にいろんなリンクを貼るのでよければ。 前回の独り言で、(恥ずかしながら)自分の実際の恋愛のこと
不良品をお店に返しに行って、申し訳ございませんでしたと言われ、対応してくださってありがとうございましたと言った、物が悪かったのであって店は悪くないのに、店員さんは大変ね
「ゆるす」ということが愛情につながるのではないか、と考えています。まだ、考え途中ですが。
夜はだめだ、思い出は夜ばっかりだもの。全然だめだ。闇が映画館のスクリーンみたいになる。幸せだった頃の私たちが、大好きだった頃の彼が思い浮かんでは溶けていく。 この道もだめだ。バイト先から駅までのでかい一本道、信号がいっぱいあって、運の悪いときは絶対全部赤信号で、毎回立ち止まって彼からのラインを確認して。途中の駅まで迎えに行くよの連絡が入っているときは、いつもスキップしちゃうくらい嬉しくて。彼の黒い車はいつもちょっと寄り道をした。東京タワーもスカイツリーも、首都高でひょい
お姫さまのお人形 くるくる髪の毛が きれい いつだってわたしは あなただけのお姫さまでありたい 触れて 愛でて キスをしてね 愛を知りたいのよ わたしのことばに価値なんてないように あなたのことばに価値なんてないから ことばなんていらない ただ抱きしめてね いつだってわたしは あなただけのお姫さまでありたい わたしのことばに価値なんてないけれど あなたのことばは欲しくなってしまう ことばだってちょうだい 愛を集めてね どんな手使ったっていいから 愛を伝えてね 愛を捧げてね
橙色の部屋。壁には小さなイラストと鏡がかかっている。コスモスみたいなかご編みのお花の、中心部分だけが小さな鏡になっている。なんだかお洒落な感じのする部屋だ。机にはお菓子とピザと缶のお酒たちが並んで、かわいらしい飲み会が開かれている。女の子たちの開いた飲み会。 「じゃあ自己紹介からいきまーす」 三年前、僕たちの代はちょうど入学の年にコロナが始まって、学科の飲みなんてとてもじゃないができなかった。そのまま、もういいか、と流れてしまっていたものを今回、女の子たちが開催してく
もうすっかり冬ですね。最近あったことをつらつらと。 前回、苦手な人が増えたと書きましたが、彼らとの関係は概ね良好に戻ってきました。見かけだけ。とりあえず、いきなり見下した発言をされたり、頭ごなしに否定されたりといったことはなくなってきました。職場に一人、こちらの言い分も聞かずにいきなり怒り出す先輩、というのがいて怖かったのですが、その人からいっとき、夜中に起きてるか聞かれたり電話しようと言われたりしてさすがに上司に相談したら収まってきました。職場の他の人も気を遣ってくれたり
おたんじょうびです。22さいになりました! ガラスペンをいただきました。
ぱっと目が覚める。頭がぼんやりとしていた。時間を見たくてスマホを探すと、充電が四パーセントなので慌てて充電器を差す。 昨夜も遅くまで飲んでいたので十一時くらいかと思っていたが、まだ九時前。黄色いカーテンから透けて通る日光は優しい。ふわりとあくびをすると、あれ、と思う。 彼からおはようが届いていない。 付き合ったあの日から毎朝、彼は起きてすぐおはようを送ってくれていて、私はそれを見てはマメだなぁと思っていた。彼はだらしない私と違って早起きで、七時台に送られてきてい
最近よく、よく知らんひとから理不尽な嫌なこと言われるんだけどなんでだろ、髪の毛切ってないからかな、あなたたちは適当に言ってるだけかもしれないけどわたしは毎回泣いてるんだよ、卒業式に向けて髪の毛伸ばしてるけど切ろうかな
「おとなになる」ということについて考えています。こころを広くもちたい、それがおとなになるということだ、と思うけれど、同時に、すべてを許すことで自分にストレスを溜め込むのもそれはそれで精神衛生上どうかと思います。このバランスをうまく保つことができるようになったら、立派なおとななのでしょうか。 最近、少し苦手な人が増えました。一人じゃなくて数人。前からの知り合いなのに、なぜか、最近突然苦手に思うようになるという経験を立て続けにしています。しかもみんな同じパターン。私の考えすぎな
ふかふかベッドでまるくなる 急に寒くなった日 あなたの匂い あなたの友だち つま先は冷えているの 待っているね ずっと この部屋で待っているね あなたの帰りを 愛しいあなたを この部屋で待っているね ぬくぬくベッドでまるくなる 急に寒くなった日 あなたの本が あなたの栞が 目の前に転がってる 待っているね きっと この部屋で待っているね 素敵な未来が 明るい未来が この部屋で待っているね ふかふかベッドでまるくなる 鍵をもらったあの日 あとどれだけで 帰ってくるかし
アイコンかえちゃいました 彼の世界一かわいいをもぎ取った浴衣姿です
サンダルが少し、日傘のつくる陰からはみ出して、銀のラメのペディキュアが光る。下着の内側にじっとりと滲む汗。今日は暑い。どこか店の中で待とうと思い、スマホを探して鞄を漁っていると、日傘がひょいと持ち上げられた。 浜野が、にやりとする。 久しぶりに見る、昼の浜野だった。いつもより眉毛がきりっとして見える。瞳が光っている。髪の毛はつんつんしている。 「日焼け対策ばっちりっすね」 「の割に白くないねって?うるさいな」 「言ってねえじゃん」 会話の始まりはいつも通り
いつもより立体的な雲が細い道の奥に見える。暑い日だった。空は真っ青で、でもどこか薄暗い。涙が滲みそうだ。 電車の目の前にベビーカーがあって、お母さんの隣の席の女の人がにこにこで赤ちゃんを見つめている。にこやかな人々。あたしは笑えない。この世界であたしとあの人だけが、今、まったく笑えない。 友だちから届く優しいライン。あの人には慰めてくれる人はいるかしら。雲の隙間から金色の光、目をしかめたら涙がどっと込み上げた。 愛してくれる人を、同じように愛せないことほど苦しい
バターのいい香りがする。私はうっすら目を開けて、また閉じる。寝返りを打つと、隣に彼がいないことに気づく。休日の朝の始まり。息をゆっくりと吸う。いい香りがする。 耳をすませば、油のはねる音に混じって彼の鼻歌が聴こえる。今日は明るい曲だ。私は安心して、息を吸うことに集中する。 もう一度、幸せな夢に戻ろうとする。 「ひかり、起きた?おはよう」 気づくと引き戸が開けられていて、辺りは眩しくなっていた。あくびを一つ。目をぱちりと開けると、彼が笑っていた。 「ご飯できて