「幻のきのこ」と「7才の詩人」
友人の子ども(小1)が、ジャポニカ学習帳に一生懸命になにかを書いている。そこには思いもよらない文章があった。
「10円はらう。空を男と女がみる。」
なんだ、この世界観は。
①人口増加により地上から民が溢れ、貧しい人々は地下で暮らすことを余儀なくされた。それでも空を見たい。陽の光を浴びたいと願う人は止まず、有料で空を見せるサービスが地下世界で流行している。
②ある街の縁結びの名所「窓の家」。古い木造建築のその家の窓から空を見ると、その2人には幸せが訪れるという。無人の施設ゆえ入館料は窓のわきに置かれた賽銭箱に10円を入れる仕組みになっている。
③繁華街の裏路地にて、白髪の老婆に声をかけられる。「10円玉をくりゃれ。さすればおのれらに美しいものの在処を教えてしんぜよう。」10円玉を手渡すと老婆は何も言わず、ビルに挟まれた空を指差した。
どれも、違うんだろうな。
さて、与太話もほどほどに。
トップの写真は「大黒本しめじ」です。
しめじはしめじなのでしょうけれど、軸が太く、傘も立派。味と風味もすこぶる力強い。しめじ界の白鵬のようなきのこです。
だってほら、これですよ。ものすごく大らかなお姿。ふっくらと品がよろしい。スタジオジブリ的なシズル感。さすがは京の都の名産品。
調べてみると「大黒本しめじ」はあの「松茸先生」と並ぶ高級きのことして知られており、これまで料亭などでしか出回らなかった「幻のきのこ」なのだそうです。
近年ようやく栽培技術が確立して一般的に出回るようになったとのこと。なるほど、七福神の名を冠しているのもダテではないわけだ。
焼いて、かぼす。これに日本酒でもあれば万々歳まちがいなしの逸品。八百屋さんなどでお見かけになりましたら、是非一度試してみる価値のあるきのこです。
きょうもお読みいただきまして、
ありがとうございます。
それでは、また明日。