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(音楽感想)Premiata Forneria Marconi - Photo of Ghosts A面

イタリアのプログレ。
初めて買ったアナログレコード。
イタリア旅行中にフィレンツェの今は無きMarquee Moonというレコード屋で購入。

↓こんなレコード屋。

レジ前
外窓

2011年頃は既にヨーロッパではアナログレコードだいぶ復権してて、レコード専門店や街のCDショップでも普通にアナログ盤の新譜あったりしました。
もしかしたらヨーロッパはアナログ盤文化普通に続いてたのかも。

ちょうど自分の中で70年代イタリアンプログレブームが来てて、紙ジャケCDで主要なのは一通り揃えたけどイタリア本国でアナログ盤手に入れたいと思って買ったものです。

店員さんに他に無いか?と尋ねたけど、「この辺りはプレミアになっててなかなか無い」との事でした。

日本だと掘り起こしてくれた先人達のおかげ(イタリアンプログというガイド本参照)で再発されたりと手に入りやすかったり。

このアルバムは4曲目以外1stと2ndの曲を英語で録音し直して抜粋した物(だと思う)。
英詞はピートシンフィールドが書き直したと思います。

という事で感想を。

A-1 River of Life

バロック音楽っぽいガットギターソロからリコーダーとチェンバロっぽい鍵盤やオルガンが絡んでいき、そこからバンドサウンドでヘヴィに、マウロパガーニのヴァイオリンが泣きまくってクライマックスに達したら、静かなボーカルパートに。
人生の移ろいを河の流れに例える幻想的な歌詞世界。
クライマックスはメロトロン爆発。
途中の英国サイケみたいなパートもリズムがタイトなんでクラシカルな雰囲気に感じたり。

最後の「旅の終わりはきっと遠くない」の後に壮大なメロトロンの洪水に包まれるのは反則。

ちなみに前作のAppena Un Poが原曲。
曲の構成は最初のドローンみたいなのが無いくらいで大きく変わらないけど、歌詞の内容は現実からの逃避の願望みたいな独白が続く感じでだいぶ違う印象受けます。

A-2 Celebration

タイトルの雰囲気ばっちりのノリが良いロックナンバー。ムーグのリードやギターのリフがカッコ良い。
タイトルそのまま歌うコーラスも重なってそのままいくかと思ったらミドルパートでスローテンポになり、しっとりと「祝いなさいよ(意訳)」と語りかけるようにメロウに歌われる。
その後の静かなピアノから最初のロックパートに戻る短いながらも情報量多い曲。

1stのE’festaと比べると始まりや中間部でカットしたパートあったり。
歌詞の内容も祝祭なんだろうけど原曲はちょいと曖昧。

A-3 Photo of Ghosts

タイトルトラック。
音のタペストリーな始まりから穏やかだけど少し緊張感あるボーカルパート。
その後一瞬解放されたかと思ったらまた穏やかだけど緊張感あるインストパートに。
ヴァイオリンソロからヘヴィなキメに入ったと思ったらアコギのストロークが引っ張ってムーグのリードでクライマックスへ。
アコギのアルペジオからエンディングへ。
細かいパートチェンジが音のコラージュ的でイタリアのプログレらしい曲。

かつての思い出を幽霊の視点で懐かしむ事という幻想的な歌世界なのかな?
たぶん「Ghosts=We」。
セピアな世界観。

原曲のPer Un Amicoは現状変えたいけど他力本願な友人に対する「あかんで!」ていうメッセージソングだった。

A-4 Old Rain

インスト。前曲のセピアな雰囲気を引き継いでる美しい曲。ロックではなく、なんとなくECMレーベル系な雰囲気でA面を静かに締める。

B面の感想はまた次回。

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