【第4回】日本人は食物繊維の摂取量が不足している|食物繊維の理想的なバランスと多く含まれる食品
前回の投稿では「腸内細菌のエサになるプレバイオティクス」について話しました。
今回はプレバイオティクスの1つである「食物繊維」について解説します。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスが重要
食物繊維には「水に溶ける水溶性食物繊維」と「水に溶けない不溶性食物繊維」があり、理想の摂取バランスは「水溶性の食物繊維 1 :不溶性の食物繊維 2 」とされています。
平島徹朗先生と秋山祖久先生の書籍で「水溶性と不溶性のバランスが取れた食物繊維」がわかりやすくまとめられていましたので、こちらでも紹介します。
なお、水溶性・不溶性の区別が難しいのですが、昆布やワカメなどの海藻類も水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
日本人は食物繊維の摂取量が不足している
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」が発表している食物繊維の摂取量の目安は以下のとおりです。
一方、内閣府「日本人における食物繊維摂取量(平均値)の推移」によると「日本人の食物繊維の男女の1日当たりの平均摂取量は」14g程度しかないことがわかります。
ここまで食物繊維の摂取量が減少した理由の1つに、精製された白米を食べるようになったことがあげられます。
日本の白米はとてもおいしく、食卓に欠かせない存在ですが、食物繊維の含有量でみると「100gあたり0.5g」ほどしかありません。
そこでおすすめなのが、玄米や麦ご飯を定期的に取り入れる方法です。
玄米は100gあたり3g、大麦は100gあたり6.9g(2/3が水溶性食物繊維)の食物繊維を摂取できるため、不足している食物繊維を補うのに適しています。
また、白米を食べる場合は「炊き立てではなく冷まして食べる」方法も推奨されています。
白米を冷ますことで難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)の割合が増えます。この難消化性でんぷんは、食物繊維と同じく有用な腸内細菌のエサになります。
冷えたご飯といっても冷蔵庫で冷やす必要はなく、手を当てて熱を感じない程度であればOKです。
参考書籍
※今回の内容は複数の書籍やYouTubeの動画などを参考にして自分なりにまとめています。そのため、著者の考えと違う点があることはご了承ください。
また、できるだけわかりやすく伝えることを意識しているため、情報の不足等がある場合はご指摘いただけると幸いです。