【第5回】最初の90分の睡眠が重要とされる理由|90分周期で起きた方がいいというのは本当?
睡眠の話題で必ずといっていいほど登場するレム睡眠とノンレム睡眠。これらについて、なんとなく聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
レム睡眠は、まぶたの内側で眼球がきょろきょろ動く急速眼球運動(Rapid Eye Movement:REM)が特徴です。レム睡眠の状態で鮮明な夢を見ると言われています。
レム睡眠は浅い睡眠、ノンレム睡眠は深い睡眠と呼ばれたりもしますが、最近ではこの分類も見直されており、役割の違う睡眠と考えられています。
睡眠中は、ノンレム睡眠のとレム睡眠を繰り返すのですが、株式会社S’UIMINさんの「レム睡眠とノンレム睡眠の図解」が非常にわかりやすいので、使用させていただきました。
90分周期で起きるといいのは迷信!?
ノンレム睡眠のステージ1からスタートして、レム睡眠が終わるまでが約90分(必ずノンレム睡眠の後にレム睡眠がくる)です。これを1つのサイクルとし、1度の睡眠で4~5回繰り返されます。
90分周期(6時間とか7時間半)で起きるのがいいという話を聞いたことがある人もいると思いますが、最近ではあまり関係ないと言われています。
というのも目安が90分というだけで、個人差があったり(いくつかの書籍を見てみると80~110分)4~5回のサイクルの中でも違いがあったりするので、それよりも「適切な睡眠量を確保する」方が重要なんですね。
最初の90分の睡眠が重要と言われる理由
また、さきほどの参考画像を見てもらうとわかりますが、ノンレム睡眠のステージ3(深い睡眠)は最初の睡眠サイクル時に一番多く分泌され、後半になるにつれてレム睡眠の割合が多くなります。
ノンレム睡眠のステージ3では成長ホルモンが分泌され、筋肉の発達や免疫力の向上、傷の修復などのさまざまな効果を発揮します。
よく「睡眠は最初の90分が重要」と言われるのは、最初のノンレム睡眠時にもっとも多くの成長ホルモンが分泌されるからなのです!
ただし、ここだけを押さえておけば良い睡眠が確保できるというわけではありません。睡眠の後半にはレム睡眠が増えますが、レム睡眠も同じくらい重要です。
前回、「エアコンをタイマーにしない方がいい(とくに夏場や冬場は)」という話をしましたが、後半のレム睡眠をしっかり確保するためにも室温を一定に保つことが重要というわけなんですね。
ちなみに午後10~午前2時までがゴールデンタイムと呼ばれたりしますが、そこまで気にしなくてもよいみたいです。
参考書籍
※今回の内容は複数の書籍やYouTubeの動画などを参考にして自分なりにまとめています。そのため、著者の考えと違う点があることはご了承ください。