見出し画像

朝の映画館は静かだ

私は、まごうことなき夜型である。

平日は仕事なのでなるべく早く寝るように心がけているが、休日になるとその心意気はすぐに消える。頑張って構築した生活リズムは「まあ次の日休みだし」という魔法の言葉で、いとも簡単に崩される。
深夜の静けさが大好きなのだ。そして、世間が寝静まった中で活動していることに妙な優越感を覚える。

活動といっても勉強をしているわけではない。読書やゲーム、好きなYouTubeを見るなど趣味を楽しんでいるのだ。趣味に浸っている時間が、なによりも楽しい。

朝型になりたくて5時台に起きていたときもあったが、続かなかった。それに朝早く起きて動くより、ギリギリまで寝ているほうが幸せだ。
夜に好きなだけ活動し、カーテンから日差しがこぼれるのを見ながら二度寝する朝。本当はこんな生活を毎日したい。ひとつの夢でもある。

そんな怠惰で夜行性な私だが、これは朝のほうが好きかもしれないというカテゴリーができた。映画だ。
アマプラやNETFLIXで配信を見るのではなく、映画館へ足を運んで見る映画である。

二日前、帰省するために乗る電車が13時発だったので、その前に映画を見ることにした。

作品は劇場版呪術廻戦0。1回目は夏油傑の「来たる12月24日、日没と同時に我々は百鬼夜行を行う」というセリフに従って12月24日にみたので、今回は2回目。ストーリー、映像、音楽などすべてが最高だったため、もう一度みたいと思っていた。IMAXで9時上映があったので、思いきってその回を選んだ。ナイスタイミングである。

基本映画はレイトショーで見る。昼間より安いし、一日の終わりに好きな作品を見るという、贅沢な締めくくりができるからだ。
レイトショーだと「仕事終わり暇だし、何か見るか〜」といった、ついでで映画館に来る人がいる。また友達と待ち合わせをして見る人もいて、私もよくしている。それはそれで楽しい時間だ。

だが朝の回はロビーも場内も人が少なく、静かだ。そして映画館に来ている人たちは、この上映のために早起きをして、見に来ている人たちの集まりである。この、みんなと目的が一致していることが非常に心地よい。

目的が同じだからみんな静かに映画を見るし、マナーもいい。公開日でないという条件はついてくるが、この静けさと落ち着いた雰囲気は私に合っている。なんとなくとか、暇だからとか、そういう曖昧な理由ではなく「この映画を見に来たんだ」という、作品や映画館に対しての敬意や愛を感じる。そこが好きだ。

朝の静けさの良いところを知ってしまった。朝が夜より勝るなんて。こりゃ参ったなぁ。たまに早起きをしなきゃいけなくなったじゃないか。贅沢な悩みだ。


ps. IMAXで見る2回目はあまりにも最高でした。
通常のスクリーンより画面が大きいし、音も良い。特に低い音がよりクリアに聞こえる。主題歌であるKing gneの一途が良すぎて目をつぶって聞き入ってしまった。ダークでロック系の曲が好きな私にはドストライクである。痺れるカッコよさ。聞いてない方はぜひ。



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集