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支援のマインドセットと現場に支援を持ち帰る工夫

(6,160文字/個人差はありますが、約10分~15分程で読めると思います)

よこはま発達グループの佐々木です。日頃から、外部の方々とやり取りさせて頂くことが多く、その中では「人材育成」がテーマに掲げられることがあります。僕自身は、そんな大それたことはわかりませんし、「こうすればいいですよ」という答えも持ち合わせていません。

でも、「結局は、これが大事なんだ」と思うようなことはありますので、今日はそんな内容です。


大事なことはマインドセット

先日、宇野先生が英国でSynergy(シナジー)プログラムの研修に参加して来られました。その感想として、「Synergyは自体は支援技法というよりマインドセットなどのような感じで、結局行き着くところはここなのかななどと勝手に感じていました。自閉症支援の上手な方は人としても魅力を感じますし、魅力を感じない人で自閉症支援の上手い方はあまりおられない気がします」と書かれていました。
  
僕はいつも、専門性には「専門的な知識・技術と倫理観の2つがある」という話をさせていただきますが、まさにそれをビシッと言語化してくださったような文章でした。
  
僕自身は、誰かに対して「人としての魅力をあげましょう」とか言えるような立場ではありませんが、それでも自分なりに努力しようと思っている点ではあります。どうすればいいかわかりませんが、少なくとも不誠実、不義理なことはしないとかです。
 
これまで何度かこのコラムでもシナジープログラムについて書いています。以前、シナジープログラムを創設され、実施しているリチャード・ミルズ先生に我々のコンサルテーションについてプレゼンテーションさせていただき、コメントをいただいたことがあります。
   
その中では、シナジープログラムとの共通点について、以下のように仰っていただきました。

  • 支援の考え方を大切にしている点

  • その考え方を実践に結びつける、人材育成についても非常にクリアに考えている

  • スキルアップではなく、well-beingモデルである

  • 実際に現場とやり取りをしながら、周囲が何をするのかをクリアにしている

  • 子どもたちの行動をリフレーミングし、支援の見方を変えている点

   
できているかどうかは別として、自分たちが大切にしていることを改めて整理していただき、とても有難いことでした。一方で、違いもあります。シナジープログラムでは、より支援者に焦点を当てて考えるという点です。その中で、特に大切にしてるのは「傾聴」だそうで、これは現場の声に耳を傾けながらも、「これをしたらいい」と指示をするのではなく、話を聞きながら自分たちがどのように振る舞い、準備をするのかを一緒に考えていくイメージなのかなと、その時には感じたのでした。なので、自分自身はそうしたことを大切にしながら現場の皆さんとやり取りをさせていただいています。

経験年数は関係ないし、言い訳にはならない

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