![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/160422204/rectangle_large_type_2_c9e8e353f5f109d27fea0500b1c5be50.png?width=1200)
解釈よりも客観的事実を/情報にエンジンを他
(4,067文字/個人差はありますが、約7分~10分程で読めると思います)
こんにちは。よこはま発達相談室の佐々木です。
コラムの更新が滞ってしまいました。すみません。
この1週間は、ほぼコンサルテーションや講演会等で外部の方々とやり取りをすることがほとんどでした。その中で感じたことなどをまとめていきたいと思います。次回は、いくつかご質問を頂いておりますので、それに対してのお返事をします。
できている時間や活動を見つけて
これは何回もお伝えしていることですが、大事なことなので繰り返し伝えていきたいと思うことです。よく「〇〇で困る」「もし混乱したらどう対応をしたらいいか」というご相談をお受けします。
大前提として「これさえすればいい」という魔法のような方法はありません。
ですから、まずは情報収集が最初にすることです。なので、一見すると直接的には関係のないようなことも確認していきます。例えば、現場で起きていることだとしても、学校ではどうなのか、ご家庭ではどうなのか、過去はどうだったのかなどです(今は過去の積み重ねですから、過去の理解なしに現在を理解することは難しい)。それ以外にも、「〇〇ができない」というネガティブな側面に目が行きがちですが、ご本人がうまくできている時間や活動というポジティブな面も重要な視点です。
そうしていくと、当たり前ですが時間がかかるので、「一問一答」みたいなやり取りにはなりません。もちろん、講演会などではそうしたやり取りにならざるを得ないので、自分が答えられる範囲でお返事はしていきます。
よく「評価(アセスメント)」の話をさせていただく際に「支援は情報戦だと思う」みたいなことをお伝えすることがあります。情報があればなんでもうまくいくわけではありません。でも、情報がないと、客観性の乏しい、思い込みの強い支援になってしまうかもしれません。これは、ご本人のことを理解しようとするためには「客観性」が大事であることを意味しています。
「自分はこう思う」とか「ご家庭での愛情が云々」みたいな解釈を交えるのではなく、どのような状況で、どのような行動をしていたのかなどの客観的かつ具体的な行動から考えていくが重要です。その時に役に立つ視点としては上述した「ポジティブな面」を見ようとすることです。
「自傷や他害があって困ります」
「落ち着きがなくて座ってくれません」
「勉強をしません」
こうした時に考えて欲しいのは以下のようなことです。
「常に自傷や他害があるわけではないので、そうしたことがない時間は何をしているのか」
「常に落ち着きなく座らないわけではないので、落ち着いている時間は何をしているのか」
「常に勉強をしなかったわけではないので、勉強していた時期または知識を追求している時間は何をしているのか」
そこにサポートのヒントがあるわけです。
原則は、うまくいっている時間に近づけていくことだからです。
ただ、こうしたことを一人で考えていると自分なりの思い込みや先入観が入ります。だからこそ、複数の人で意見交換しながら情報整理をしていくことで、より客観的なものになっていくのではないかと思います。だからこそ、現場で対応するスタッフの方々も相談できる場所や相手を確保することが非常に大事なのではないかなと思います。
ケース会議をどうしていくか
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?