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【Q&A】現場で何を見ているのか、スケジュールが変更できない?遺伝の問題について。
(5,712文字/個人差はありますが、約9分~14分程で読めると思います)
おはようございます。よこはま発達相談室の佐々木です。
最近はコラムの更新が遅れがちですみません。
今年は、いくつか執筆活動もあり、またそれらの締め切り時期がどれも同じような時期なため、四苦八苦しながら、そして関係者の皆さんにご迷惑おかけしながら進めています。
一番早くお届けできるのは、保育現場向けの書籍です(11月発売を目指しています)。保育現場の日常において、こちらの期待したようにいかない時に、どんな視点で考えていけるといいのか、一つのエピソードに対しても複数の切り口で解説しているものです。保育現場を想定して書いたので、具体的なエピソードは保育現場向けですが、基本的な考え方は保育現場以外でも、子育てや教育・療育現場でもご活用いただけるのではないかと思っています。
他にもあといくつか携わっているのですが、僕らよこはま発達グループとしても「療育」に関する書籍を出す予定です。具体的な実践などは、よこはま発達サポートルームの取り組みを紹介しつつ、支援の土台となる基礎知識については内山先生や佐々木が担当しています。それ以外にも、親御さん、ごきょうだいのお立場の方にもコラムをお願いしました。
日々の情報発信以外にも、書籍という整理された形で情報をお届けできることも有り難いご縁だなと思っています。
さて、今回のコラムでは、みなさんから頂いたご質問に対してお返事をしていきたいと思っています。
Q:何を見ているのか
いつもお世話になっております。以前、佐々木先生と中山先生がVoicyで対談されていた際に、佐々木先生が「中山先生は現場でどこを見ているのか?」「中山先生の視点を知りたい」というようなことを話されていたと思い、興味深く聴かせて頂いておりました。ちなみに、佐々木先生は現場に入った時には、どんなポイントを見ておられますか?
A:細かい視点で見過ぎない
ご質問ありがとうございます。言われてみれば、こうしたことって改めて話をしたことはなかったかもしれませんね。ちなみに、中山先生とそうした話をいつしたのかは、もはや定かではないのですが、直近でも二人で色々と話をしていますので、聴いていただけると嬉しいです(毎日配信しているので、フォローして頂いたり、他の方にも勧めて頂けたりするとより嬉しいです!)。
#385 【中山先生と語る】どうなる?障害福祉の未来やキャリアの話。
さて、現場でどんなポイントを見ているかですね。よく現場でも聴かれますし、「何を、どう見ているかわからないから怖い」みたいなことを言われることもあります(笑)。
もちろん、いくつか自分なりのポイントはあります。
代表的なものは、「ご本人が穏やかに過ごしている時間を見つける」です。
現場にいくと、「〇〇をどうしたらいいでしょうか?」「〇〇で困っています」というご質問をよくお受けします。当たり前ですよね。現場としては、困っていることを一緒に考えていきたいわけですから。
確かに、細かい視点で見ると、ご本人も周囲も「困っている時間」があるわけです。でも、もっと広い視点で見ると、「穏やかに過ごせている時間」もあります。それ以外にも、「以前は活動に参加することができていたけれども、最近はできなくなった」とかもそうです。直近だけ見ると「参加できない」のですが、広い視点で見ると「参加できていた時期」もあるわけです。
なので、情報収集から始めるわけですが、僕の場合には、穏やかに過ごせている時間やうまく過ごせている状況のことを中心に確認するようにしています。なぜかというと、その時の状況に近づけていくことが遠回りなようで、近道だとも思っているためです。
そして、何が違うのかを確認し、そこにはどのような特性が関係しているのかを整理して伝えるように意識しています。これらについては、特別な技術が必要なわけではなく、必要なのは「基本的な知識」です。そのためには、プロ野球選手が素振りをするように、プロサッカー選手が止めて・蹴るという基礎練習をするように、発達障害に関する基本をいつも確認することが大事なのではないでしょうか。
Q:変更ができない?こだわりにどう対応すれば?
一度経験したことは、良くも悪くも定着しやすく、柔軟な対応が難しい方がいます。佐々木先生の講演会でも、スケジュールは管理するためのものではなくて、むしろ柔軟性を教えるためのものだということを聞き、積極的に予定の変更や中止を伝えていきたいと思い、取り組んでいきたいと思ったのですが…。スケジュールの流れをいつも同じでは良くないと思って、流れを変えたところご本人が嫌がってしまいました。こうしたこだわりの強い方にはどう対応していくといいでしょうか。遠慮なく率直なご意見をお聞きしたいです。
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