本の棚 #19 『ぼくらの仮説が世界をつくる』
『ぼくらの仮説が世界をつくる』
佐渡島庸平
『宇宙兄弟』というマンガを
読んだことがある人は
著者のことを知っていると思う。
一つのマンガに
あれほど多くの名言、格言が
つまっていることに驚く。
20巻くらいから読んでいないが…
ムッタはどうなったんだろう。
それはさて置き
この著書を読んで決めた。
一人称を「ぼく」にする。
硬すぎず、柔らかすぎず
ちょうどいい噛みごたえのグミ、
それが「ぼく」だと思う。
なんだ、そんなことかと
思うかもしれないが
人が一冊の本を読んで
「何かを変えた」という経験は
果たしてどれくらいあるだろうか。
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ぼくは「世界がどうなるか」を心配する時間があるなら、「世界をどうするか」を考えたい
冒頭から痺れる…
かっこよすぎる。
この「世界」ということばを
「日本」「会社」「自分」
とかに置き換えて
3回くらい唱えてみよう。
どうなるかという心配は
受け身であり、傍観者。
どうするかという姿勢は
能動的であり、挑戦者。
「仮説→情報→仮説の再構築→実行→検証」という順番で思考する
多くの場合は
「情報」から思考をスタートする。
それも数値データという情報。
そこから導き出される仮説は
前例主義的なもので
現在の延長線上にあり
論理的に見えて
誰もが賛同してくれるものになる。
新しさはない。
新しさや革新を求めないのであれば
その方法でいいのかもしれない。
一方で、仮説からスタートしてみると
あらゆる角度から思考が可能だ
論理的な補強はあとだ
まずは数値データにはできないが
普段感じていること(世の中の価値観)
なんとなーく集まってくる日常の情報
それらから仮説を立てる。
そこには新しい世界がある(可能性がある)
そしてぼくらは誰かが思い描いた
新しい世界で生きている
iPhoneをつくったとき
ジョブズ氏はどんな仮説を
立てたんだろうか。
「めんどくさい」には、論理的に説明できない価値がある
めんどくさい=ネガティブ
そんなイメージはないだろうか。
現に世の中からは
めんどくさいことは
どんどん解消されていく。
服を洗うのは洗濯機がやってくれる
運転ももうすぐ自動化される
でもめんどくさいとわかっていて、
あえてめんどくさいことをするのもまた、人間。
例えばキャンプ。
わざわざ山へいき
わざわざテントを立てて
わざわざ焚き火の準備をして
火をおこすところからやってみる。
この種のめんどくささは
むしろやりたいやつ。
どこでもドアで山につき
ボタンひとつでテントがシャキーン
焚き火セットにライター着火…
こんなつまらないキャンプはない。
どうやら、めんどくささは
①機械で省けるめんどくささ
②自分でやりたいめんどくささ
のふたつに分類されるようだ。
②はハマると癖になり
ファンになる。
①は現代ではかなり満たされているように感じる
きっとご先祖様が現世に転生したら
驚きすぎてすぐにもう一回お亡くなりになる。
②にはまだまだ可能性がある。
わざわざやりたいめんどくささ
キーワードだ。
「ドミノの1枚目を倒す」
そうだ。
そうすれば2枚目から半額に…
ドミノ・ピザ!!
ある仕事をすると、次の仕事につながる。
そんな「連鎖を生み出す仕事」の
始まりとなる1枚目のドミノ。
それは
「基本の徹底」
だと佐渡島さんは言います。
基本をさぼる人は
いきなり2枚目、3枚目の
ドミノを倒そうとする。
そこで難しい、無理だと
あきらめる。
基本を徹底する人は
1枚目が倒れる力を利用して
2枚目を倒し、そして3枚目も倒せる。
大きな仕事も目の前の小さな仕事から
つながってる。
生きていくうえで大切な視点だとおもう。
世の中は効率や節約を求め続けていますが、その後は必ず、不必要なものや娯楽を求めるようになります。
この著書が出版されたのが2015年
もうそんな時代に突入している
時間節約→時間消費という傾向は
現れている。
どう時間を使うか。
コロナ禍で問われた課題のひとつ。
すぐに答えられて行動にうつした人
答えられず考えている人
課題をスルーしている人
いろんな態度があるかとおもう。
時間消費の方法として
voicyやclubhouseなどの
「音声」の分野が発展してる。
今一度時間の過ごし方を
見直すべしときがきている。
コロナ前に戻ることはない。
けど、戻ろうとしている部分もある。
せっかく新しい世界が見えているのに。
戻らず、進むほうを選んでみる。
仕事術「嫌なことほど、とにかくすぐにやる」
これはそのとおりだと感じた。
実際にそうしている。
嫌なことを後回しにすると
頭の中の「嫌なことランプ」が
ほのかに点灯した状態だから
目の前のやりたいことに
少なからず影響が出る。
それなら先にそのランプを
消灯するほうが
無駄な電力消費を抑えられる。
息子よ(2歳)
ピーマンを最後まで残すと
目の前のハンバーグのおいしさに
少しは影響しているだろ?
ん?
ピーマン好き?
そんなばかな…
子どもはピーマンが苦手という
無意識バイアスに侵されていた。
ごめん、息子よ。
パパはピーマンを最初に食べます。