本の棚 #213 『付加価値のつくりかた』
物価がどんどんあがっている。
コンビニにいくとよくわかる。
手軽に楽しめるはずの駄菓子も
どんどん値上がりを続けていて
ビックリマンチョコの値段に
びっくりさせられる始末。
ぼくたちはモノやサービスを買うときに
価値があると思うから買うわけだが
価格があがってもなお、その価値があるか
「そこまでの価値はない」と判断したら
買わなくなる、使わなくなる。
どうやったら価値を感じて使い続けてもらえるのか。
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この点を勘違いしがちである。
価格を決めるのは売り手だからといって
価値の観点では異なるのだ。
それにもかかわらず、
売り手は「なぜ、お客様が買うのか?」ではなく、
「どうすれば売れるのか?」から先に考えてしまうことはないだろうか。
昨今の価格上昇によって売り手側が
(以前に比べて)高い、と感じてしまい
ついつい接客のなかでも口にしていないか。
価値を判断するのはお客様である。
この観点で考えたときに、ぼくたちは
なにを伝えることを大切にすべきか。
それは、顧客に変化をもたらす「利点」。
商品の特長ばかりを伝えてもダメだ。
今の生活がこんなふうに変わるという利点、
そこに買う理由、使う理由がある。
③感動価値である。
感動こそ価値の源泉、と書かれている。
感情を揺さぶられる体験には
人は大きな価値を感じる。
そこに人間らしさがある。
市場の気分はだれにも読めないけど
この気分屋の影響は大きい。
気分屋に合わせてすべてをオーダーメイドしていては
経営は立ち行かなくなることが多いだろう。
だから合わせて必要なのが経済原則の理解。
オーダーメイドではなく「標準」をつくる。
多くの人が満足できて、利益も出る。
この仕組みをつくっているのが
著者が働いていたキーエンスというわけだ。
「最小の資本と人で、最大の付加価値を上げる」
この考え方がキーエンスの驚異的な利益率を
生み出している。
時間を命だとすると、
ぼくたちは働いている時間に命を投下し続けている。
なんのためにやっているのだろうか。
それは付加価値をつくりだして
関わる人たちに喜んでもらうためなのか。
人件費=コストとしてカウントされ
だれのためになっているのか、考える暇なく
疲れ果てて眠るためなのか。
これまでのパラダイムから抜け出して
命の使い道を考えたいものだ。
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