教え方の本質的な2分類
テニスやラグビーなどのスポーツ、中国語や英語などの外国語、その他教育一般も含めて、結局教え手(先生、講師、コーチなど)が学び手に対してとるべきアプローチは2つに分類されるのではないか。
1.論理的アプローチ
こちらは、次のステップになる。
①目標を明確にする(教え手と学び手の共通了解)
②目標までの効率的な道筋を提案し、納得させ、実行させる
③上記2点の調整
ここで教え手の力量が問われるのは、①の目標設定を、どれだけ学習目的に合致させるか、また、現時点に目指すべき難易度として適切なものにするか、というところだと思う。
さらに、その目標達成のために何をどのようにどれくらいやるべきかを、現実に合った計画として検討できる能力も問われる。
このやり方のいいところは、学び手と共通了解が形成しやすく、進行しやすいということ。一方で、一定の目標や計画の言語化・明確化の必要性があり、それが学びの面白さを削ってしまう可能性がある。
一般的な世間にある教室やスクールみたいなところは、基本この形だ。しかし、この基本のそれぞれの項目が全然検討されていないところが多々ある。
2.真理をどうにかやらせる
2つ目の方法は、真理として確実に正しいと思われる学習やトレーニングを、どうにかしてやらせる、というものだ。
真理など誰にもわからないが、かなり確信を持ち、あることをやれば確実に伸びる学習方法があるとしよう。それを教え手が信じ、どうにか
それは教え手の魅力でもいいし、論理的な説明でもいいし、学び手との信頼を作った上でどうにかやらせるというような形でもいい。
いわゆる達人系の指導者はこちらのアプローチをとりがち。
こちらの方法のよさは、目標・計画的な陳腐化をせず、学習の複雑性を保てることにある。難点は、真理が間違っている可能性があることと、論理という誰もが納得しやすい方法が取りづらいということだ。
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以上、教え手は、自分がどちらのアプローチで教えているかは自覚しておき、そのメリデメを考えながら改善していきましょう。
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