【やりたいことの見つけ方】6つの原則で考えれば、必ず答えが出る!3例付き
自分は何がしたいか?を考える。
人はみな価値あることをしたい、という前提からはじめ、どの価値にコミットすべきかの吟味を6つの原則から行う。
原則1:価値最大化
みんな、価値あることをやりたい。
ここに異議はないだろう。
そして、価値は大きければ大きいほどいい。
原則2:価値の個別的主観性
では、価値はどう決まるか?
それは受け手となる人間が決める。
ここまではOKか?
場合によっては、犬や動物にとっての価値を考える人もいるかもしれないが、普通、人間だろう。
では、その場合の人間とは誰か?
自分が愛する人?好きな人、知っている人?同じ国の人?同じ地域の人?地球上すべての人?
そして、人のためということは、それはその各個人の主観的な体験の中において認識、実感される「価値」である。
原則3:価値の時間性
では、それは、短期的な良いことか?それとも長期的なことか?
例えば、
ギャンブル、酒、セックスなど麻薬的なものは、短期的には快楽という価値をもたらすが、長期的には人生を破滅に追い込むかもしれない。これでは人生を長く見たら価値が低い。
つまり、時間軸も重要になる。
価値を創造したい!
といっても、誰のため?、そしてどんな時間軸かが重要になる。
価値って人によって違う。
だから、誰のために、また、どういう時間軸で?を決めなくてはいけないのだ。
原則4:価値の総和性(人数)
さて、少し話の視点を変える。
一般的に給料が高い業界って何か?
金融、資源、商社、ITなど。
これらの価値って個人の主観にとっては非常に感じにくいものだ。金融市場が流動的だとか、資金調達しやすいとか普段の生活では価値を感じない。
しかし、これらはインフラに関わる。つまり多くの人間に価値を提供する。
主観的な価値は0.1でもそれを億単位に供給すれば価値はでかい。
そういうトータルの価値を考えるなら、この価値はでかい。
一方で、
私はそういうものにはコミットできそうもない。
私の場合は、やはり主観的な価値を追求したい。
ある人に意識の流れに入り込み価値創造し、10を生み出す。
だったら、
先の麻薬型価値創造をすればいいか?
それも違う。
述べた通り、価値の時間性を考えれば、それは人生を破滅させてしまうから。
また、主観的なポジティブも、動物的で野蛮である。
より人生を長くみて、良いことにコミットしたい。
しかし、今の資本主義社会でそれをやるのはなかなか気合が必要になる。
なぜなら、短期で価値創造できないとなると、それにお金を払う人は少ないからだ。
原則5:価値の想像リアリティ度
では、違う方面から自分が何の価値にコミットすべきかを考えてみよう。
1つの問い。
ある価値を検討するとして、その価値をどれだけリアルに想像できるか?
それは、おそらく、自分が価値あると思うことだ。
例えば、自分が語学サービスをやっているのは、自分のペインがあり、それが取り除かれたときの嬉しさがわかるからだ。マイナスを解消するものでも、ポジティブを提供するものでもいい。
あるいは、よく知っている人が価値だと思うことでもいいかもしれない。あの人が喜んでくれたら嬉しい、とリアルに思えるレベルであればそれは動力になるだろう。
原則6:価値の実現可能性
また別の視点は、その価値を実現できるか?という可能性だ。
それを創造するのに必要な能力、経験、組織、金などはあるのか?
また、どんな価値なら、その創造という大変な苦労が伴う過程に耐えられるか?これは、価値の想像リアリティ度が高いとやる気になるだろう。
シュミレーション例1
では、上記の6つの原則をもとに、自分が創造したい価値について検討してみよう。
例えば、私はベーシックインカムに大変大きな価値を見出している。
まず、「原則2:価値の個別的主観性」について言えば、
ベーシックインカムは人間の意識状態を変えるだろう。働かなくてもよくなれば、あらゆる思考が変わる。人間関係なども一変するだろう。この面白さが私にとっては重要であり、原則2についてはいえば申し分ない。
次に、「原則3:価値の時間性」についていっても、短期的な快楽ではなく一生に渡る価値なのでこれもOK。さらに「原則4:価値の総和性(人数)」で言えば、これは一国や全世界的な取り組みになるので億単位の範囲になる。それゆえ、「原則1:価値最大化」についていえば、大変巨大なものになる。
「原則5:価値の想像リアリティ度」についても高い。自分がもし、今から全く働かなくても最低限の生活が保証されていたらなんとも気が楽になるだろう。さらに、生活保護と違い、みんな一律給付なので人の目を気にしなくてもいいわけだ。
では、最後に「原則6:価値の実現可能性」である。これが問題。
正直、この大規模な制度変更をどうやっていいのかわからない。
だから、コミットのしようがないのだ。
ということで、1〜5は十分満たしているが、6の原則により弾かれてしまう。
ただ、諦めずに可能性は模索していきたい。
シュミレーション例2
また、私は、以前から生まれの偶然性に恵まれなかった弱者を救いたいと思っている。
しかし、が、ぶっちゃけ彼らが何を求めているかわからない。
「原則5:価値の想像リアリティ度」の問題だ。おそらく困っていて可哀そうと思っているが、実際どういう課題を持っているかわからないし、下手したらとてもハッピーな生を送っているかもしれない。
貧困サポートとして、フードバンクをやったり、生活保護申請のサポートなどが本当にもとめられているのか、正直実感はない。その想像のリアリティがない状態でそんなことやってもしょうがない。
むしろ、全く面識のない人から勝手にサポートされても怒るだろうし、マイナスしかない。
つまり、原則5によって、前に進めなくなる。(先の原則6は比較的やりやすいかもしれないが)
シュミレーション例3
最後の例。
結局、私にとって「原則5:価値の想像リアリティ度」が重要なので、自分が持っている(いた)課題が起点となる。
今、語学のサポートをやっているのは、自分が語学で苦戦したからであり、さらにその解決策を見つけたからだ。これを多くの同じペインを持っている人に広げたい、というのが純粋な動機となっている。
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以上、人は価値にコミットして人生の行動を決めていくが、どの価値にコミットすべきかの考え方を提案してみた。
頭で考えて、大人数に長期的な価値を提供するというような方法もあるし、自分がありありと想像できる価値にコミットするなどの道もある。
価値を生み出すのは簡単なことではないから、十分に自分の傾向性や経験に根ざしたものを吟味して選んでいく必要がある。
と、まぁ、構造的に考えてみたが、
簡単に言えば、
・多くの人に対して、深い価値があるか?
・その価値を心から理解できるか?
・その価値の創造を自分が本当にできるか?
のようなところを検討しよう、
そして、ある程度それぞれにしっかりした根拠がないとその価値の創造プロジェクトは長続きしないよ、
という至極シンプルなことでした。