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「ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング」を読んで

Webマーケティングのかなり実践的な部分にまでしっかりと掘り下げて解説してくれています。

著者の木下勝寿氏は、1人で創業して、東証プライム上場まで企業を育て上げた方です。先日、Japan マーケティングWeek関西の基調講演でお話を聞くことができました。

木下氏は、講演会でも大阪のマンションの1室から北海道の特産品をEC販売することから始めた話をされていました。

全てのWebマーケティングを一人ではじめた経験もあってか、本書の内容も詳細な実務に至るまで解説されています。

それだけならマニュアル本の域にとどまってしまいかねないところですが、本書は違います。木下氏の経営の視点を踏まえてマーケティング戦略としての筋をしっかりと通しているからです。

キャッチコピーやボディコピーでもないちょっとしたコピーへのこだわりについてもこんな風にいっています。

実はダイナミックな事業計画の結果、ここにたどり着いたのである。

127ページ

ディテイルへの追求が事業を2倍、3倍に成長させるダイナミックな戦略のうちの重要性な施策の一つである、としています。

Webマーケティングの手法として、大きく2つに分類しています。ファンダメンタルズとテクニカルです。

ファンダメンタルズは、商品やユーザーのペルソナや、インサイトを分析してコミュニケーションを設計します。「誰に」(ターゲット)、「何を」(製品プロフィール:USP)、「どのように」(コピー、LP、メール)の3つの要素を検討します。

私は、特に「ネカマバレ」しないように顧客のことをよく知ること、LP作成における文書術などが興味深いと感じました。

テクニカルは、あくまでファンダメンタルズの中の一部という位置付けですが、クリック率(CTR)やコンバージョン(CVR)などのデータを活用して、コミュニケーションの調整を行うことです。

テクニカルクリエイティブには「着眼法」と「苦情法」の2つがあります。

「着眼法」は、同業に限らず他社の良いところをベンチマークにして自社のクリエイティブを作成する手法です。

「苦情法」は、自分の足りない点を改善するという考えにもとづいた手法です。その代表的なものが「ABテスト」です。

他にも、LTV算出や「売上最小化、利益最大化の法則」、これからのマーケター像なども非常に興味深い内容になっています。

週末イッキ読みしてしまったため完全に腹落ちしていないところもあるので、手元においてもう少し掘り下げるつもりです。






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