荒尾 康宏

やすマーケティングコンサル事務所代表 MBA(Vanderbilt大学)、中小企業診断士、行動経済学会会員、Marketing Specialist(公益社団法人日本マーケティング協会公認)顧客価値創造、マーケティングで日本の中小企業を元気にしたい、運動:マラソン、テニス

荒尾 康宏

やすマーケティングコンサル事務所代表 MBA(Vanderbilt大学)、中小企業診断士、行動経済学会会員、Marketing Specialist(公益社団法人日本マーケティング協会公認)顧客価値創造、マーケティングで日本の中小企業を元気にしたい、運動:マラソン、テニス

マガジン

  • トマ・ピケティを読む

    トマ・ピケティの「21世紀の資本」を英語で読みます。

  • どう使う?マーケターが知りたい行動経済学のあれこれ

    マーケティングの大家、コトラー教授は「行動経済学はマーケティングの別称である」と言ってます。専門用語が多くてとっつきにく印象のある行動経済学の理論を取り上げてマーケティング施策への応用展開を考えます。

  • マーケティングの”ま”

  • グルメ探訪録

    前頭葉を活性化するためにはじめて行ったレストランについて記録します。

  • 書評

最近の記事

  • 固定された記事

「マツケンサンバ」に共通する「手に届く高級ブランド」とは

好きな日経記事の一つ「ヒットのクスリ」でマツケンサンバでおなじみの俳優の松平健さんがデビュー50周年を迎えたことについて書かれていました。 昨年に紅白でマツケンサンバが出演するっていうのを聞いた時は、「え!まだやってんの?」って思いました。その時まで、「マツケンサンバⅡ」ブームだったことを知らなかったからです。パルコのカフェやグッズが大人気だったそうですね。 私は、「暴れん坊将軍」の全盛時代はかろうじて記憶にあるくらいですが、2004年の「マツケンサンバ」の大ブレークから

    • 日経新聞「やさしい経済学」消費者の行動を理解する

      日経新聞の「やさしい経済学」で慶応大学白井教授による「消費者の行動を考える」が連載されました。消費者行動における顧客心理の重要ワードが盛り込みながらサステナブル消費にまで解説されており面白い内容でした。各回の要約は以下の通りです。 第1回:暗黙理論 消費者行動を理解するには「マインドセット」を理解する必要がある。暗黙理論は、可変で改善できる「増大理論」と固定的を捉える「実態理論」の2つがあることを説明する。前者は機能を求め、後者はブランドなどのシグナル効果を求める。 第

      • IT大手創業者弟と地元飲食業兄による地方創生への取り組み

        日経新聞の地方欄で目を引いた記事がありました。IT大手SHIFTの創業者、丹下大氏と地元で飲食業を営む兄の工氏がタッグを組み、広島県神石高原町で地方創生に挑んでいるそうです。補助金に頼らず、自立した地方経済の構築を目指す彼らの取り組みは、今後の地域活性化のモデルケースとなる可能性を秘めています。 補助金頼みを脱却する新しいモデル 神石高原町は、広島県の中山間地域に位置する人口約8200人の町です。しかし、国の推計によると2050年には人口が約3800人に減少する見通しです

        • 中小企業が取り組む外国人材の採用と組織改革

          日本の人手不足(特に中小企業)はいまに始まったことではなく、今後もさらに深刻化が予想されています。少子高齢化が進む中で、外国人材を採用できるかがこれまで以上に重要なテーマとなっていくでしょう。中小企業は、大企業に比べて早期から技能実習制度などを利用し、外国人材の採用を積極的に行ってきました。しかし、近年は大企業も外国人材を求め始め、人材獲得競争は激化しようとしています。加えて、周辺諸国の経済成長や円安により、日本が働く場所としての魅力が薄れているという課題も浮き彫りになってい

        • 固定された記事

        「マツケンサンバ」に共通する「手に届く高級ブランド」とは

        マガジン

        • トマ・ピケティを読む
          4本
        • どう使う?マーケターが知りたい行動経済学のあれこれ
          72本
        • マーケティングの”ま”
          64本
        • グルメ探訪録
          14本
        • 書評
          51本
        • 新商品・新サービス探検隊
          82本

        記事

          エンゲル係数の急上昇で問われる日本人のライフスタイルの再考

          以前にも、エンゲル係数の上昇について記事に書きました。 11月17日日経新聞「チャートは語る」では、この日本のエンゲル係数がG7で断トツトップであること、そしてさらに増加傾向にあることが示されています。他国の支出構造の違いから単純比較することは避けるべきとしていますが、それでも私たち日本人のライフスタイルの変革の必要性が述べられています。 エンゲル係数の上昇、その背景とは? エンゲル係数の上昇の背景には複数の要因があります。 物価高騰 食材の値上がりが家計に大きな負担

          エンゲル係数の急上昇で問われる日本人のライフスタイルの再考

          2025年に挑戦すべきか迷っていること

          ここ数日間、すごく迷っていることがあります。 それは、100Kマラソンの飛騨高山ウルトラマラソンのエントリーをするかです。 100Kマラソンは一度は走ってみたいとずっと思ってきました。でも、なかなか覚悟ができていないです。人生で一度は走ってみたいと思っているなら、早い方がいいに決まっています。だって、これから体力が落ちることはあっても、著しく成長することは自分の年齢ではちょっと非現実的です。 フルマラソンはもう何回か走りました。今でもスタート前はしっかり完走できるだろう

          2025年に挑戦すべきか迷っていること

          トマ・ピケティ「21世期の資本」を英語で読む 4週目

          「21世紀の資本」を英語で少しづつ読み進めています。少し理解に苦しむところもある程度読み進めていると後でわかったりもするので挫けず読み続けることが大事だと感じています。 22日目:121ページから125ページ イギリス、フランスの植民地時代の富の蓄積の構造について解説されます。 最後に、18世紀の国民資本の構造と現在の構造を比較した時、両時期ともに純外国資産が果たしている役割はごくわずかであることがわかります。また、実際の長期的な構造変化は農地が不動産や運転資本に徐々に

          トマ・ピケティ「21世期の資本」を英語で読む 4週目

          岡山のソウルフード「デミカツ丼」

          先週末、岡山マラソンを走ってきましたが、 その際に、岡山のご当地グルメの一つ「デミグラスソースカツ丼」をいただいてきました。 デミカツ丼発祥の地とされる「味司 カツ丼 野村」さんに行ってきました。場所は、岡山駅から後楽園側に向かって歩いて5-10分以内の所にあります。夕方の5時半くらいに行き、食券を買って少しだけお店の外で待って入店いたしました。 デミカツ丼は、つまり普通のカツ丼は卵とじ豚カツであるのに対して、甘くて濃厚なデミグラスソースがたっぷりとかかり、ご飯との間に

          岡山のソウルフード「デミカツ丼」

          プラントベース食品がビジネス拡大のチャンスとなるのか?

          食品業界におけるプラントベースフードの改良が進み、その味や食感が本物の食材に限りなく近づいています。プラントベースの選択肢が広がるなか、アレルギー対応やビーガン対応だけでなく、健康志向に応える高付加価値商品としても注目されています。これにより、飲食や食品メーカーは他社との差別化の機会を掴むべく、次世代のプラントベース食品の開発を加速しています(日経新聞11月14日付・東京・首都圏経済圏面より)。 東京・新橋では、卵を使わないどら焼きやピザなど、伝統的な食材を使わない新しいメ

          プラントベース食品がビジネス拡大のチャンスとなるのか?

          内的参照価格の罠とは?-行動経済学の理解と実践71

          普段の食料や日用品の買い物を家族の中で奥さんが担っている家庭というのは今も多く存在すると思います。そういう家庭では、たまに旦那さんがお使いで買い物に行くとやたら高級食材ばかり買ってきて叱られるというのは「あるある」な現象です。なぜ、こういうことが起きるのか、その理由の一つが「内的参照価格(Internal Reference Price)」です。普段、買い物に慣れていると凡その商品の相場感が頭の中でできあがります。内的参照価格とは、消費者が商品やサービスの価格について過去の経

          内的参照価格の罠とは?-行動経済学の理解と実践71

          高くても良い食用油へのニーズの高まり

          生活のために少しでも安いものを選ぶという選択肢がある一方で、質の高い商品であれば多少高くても購入したいとするニーズも根強く、この「二極化」が食用油の市場にも見られます。 現在、原料や物流費の高騰や減産により、多くの食用油が値上がりしています。中でもオリーブオイルは最大で8割の価格上昇が起きています。一方で、健康に配慮した高機能・高価格の商品が売れ筋となり、通常の食用油との差額が縮まったことで、消費者が手に取りやすい商品になりつつあります。 オリーブオイルやごま油、アマニ油

          高くても良い食用油へのニーズの高まり

          なぜ日記がブームなのか?その潜在ニーズを考える

          最近、日記が小さなブームになっているそうです。下北沢には「日記屋 月日」という日記専門店があり賑わっているようです。ホームページも拝見しましたが興味をそそられました。 商業出版だけでなく、自主制作の日記本も人気なのだとか。この現象の背景には、SNSやブログの普及によって、個人的な出来事や思考を記録・公開するハードルが下がったことが挙げられます。noteが日記の役割を果たしているという人も多いと思います。インスタなどのSNSでは行動の事実のみが記される傾向にありますが、日記で

          なぜ日記がブームなのか?その潜在ニーズを考える

          おかやまマラソン2024を走りました

          岡山マラソンを走ってきました。今シーズンとして最初のフルマラソンです。この時期は気温が心配でしたが、ご存じの通り先週から一気に冷え込みが進み、逆にウェア選びに少し迷いました。当日の予報が最高気温20度だったため、半袖・半ズボンで走ることに決め、スタート前には手袋とアームスリーブをしっかりと装着しました。 結果は、サブ4(グロス3:56:56)を達成できましたが、自己ベスト更新には至りませんでした。前半の中間地点までは非常に良いペースで走れていましたが、自分でもオーバーペース

          おかやまマラソン2024を走りました

          トマ・ピケティ「21世期の資本」を英語で読む 3週目

          「21世紀の資本」を英語で少しづつ読み進めています。なかなか詳細の説明の部分で理解が追いつかないことが出てきていますが、Chat GPTを家庭教師にして理解の補足をしてもらいながら読み進めています。 15日目:84ページから87ページ 20世紀になって初めて、経済成長が誰にとっても明確で具体的な現実になりました。20世紀の変わり目において、ヨーロッパの一人当たり平均所得は月400ユーロ弱でしたが、2010年には2,500ユーロに達しています。 16日目:88ページから9

          トマ・ピケティ「21世期の資本」を英語で読む 3週目

          天満の行列ができるうどん屋さん

          大阪の天神橋筋商店街で扇町駅の近くにある「扇町うどん屋あすろう」。いつも開店前から行列ができる人気店です。 しっかりとコシのあるぶっかけうどんを食べたい人にはぜひ一度訪れてほしいお店です。 私は、おすすめメニューの「とり天と鯛ちくわ天のと温玉ぶっかけ@1,250」をいただきました。 うどんの美味しさはもう間違いないです。コシがあって、モチモチして普通のお店では絶対味わうことができないクォリティです。 そして、とり天と鯛ちくわ天もやっぱり美味しい。さらに、つゆも美味しく

          天満の行列ができるうどん屋さん

          アメリカ大統領選挙をマーケティング視点で考えた

          はじめに、この記事では政治的な視点を論じるつもりはまったくなく、あくまでマーケティング視点での話です。また、遠く離れた日本での報道の情報をもとにしており、本国の実情と乖離している可能性があることをご了承ください。 アメリカ大統領選挙の結果が出ました。大接戦と言われていたので、結果が判明するまで時間がかかるかと思っていたのですが、激戦州ですべてトランプ氏が勝利し、意外にあっけなかったな、というのが正直な感想です。 バイデン大統領が選挙戦から撤退して約3か月ということもあり、

          アメリカ大統領選挙をマーケティング視点で考えた