「スキー場は夏に儲けろ!」を読んで
夏のスキー場というと音楽フェスのようなイベントや大学生の夏の合宿のような団体旅行みたいなのはイメージしていました。
ところが、白馬にはイベント時でなくても大勢の人が集まる場所があるそうです。
「白馬マウンテリゾート」です。
この本は同社の代表の和田寛氏の著作です。
和田氏は、東大出身で官僚を経てコンサルファーム、そして、白馬岩岳マウンテンリゾートの代表と異色な経歴の方です。
スキー人口の減少や雪が少ない時の事業環境の厳しさに直面して際に、事業の定義を見直し、自分たちが持っている「隠れた資産」を活用しで夏に多くの人がスキー場に集まるビジネスを展開してます。
「隠れた資産」とは何かというと、
のことです。
「隠れた資産」には、モノ(土地、機械、土地固有の景色など)、ノウハウ(既存ビジネスを通じて蓄積された社内ケイパビリティ)、ヒト(既存ビジネスを通じて培った顧客接点やファン)の3つの切り口があります。
モノマネではなくて、独自性を追求すること。
外部のパートナーや地域の支援者など「応援団」となってくれる人たちと一緒になって楽しく新しいことにチャレンジするためのノウハウについても述べられています。
隠れた資産を見つけるために、内部のよく知っている人たちの声と外部の視点、そして、自分自身が色々な場面に出かけて遊んでみることで培う外部の目を養うことを大事にしています。
そして、「チームの力」を発揮するために、成功ばかりではなくて失敗も経験しつつ”球を打ち続けること”が大事で、”経験曲線を早く下りる”ためにも、反復的に「同じようなことを繰り返し」をしなくてはなりません。
さらに、メンバーが「楽しんで自分ごととして考え動いてもらうことが必須」です。
まとめ
本書のテーマとなっているのは「隠れた資産」をいかに見つけ最大限活用するのか、ということです。私たちの身の回りでも当事者にとってはどうってことのな異ものが、外からみるとすごく貴重でもったいないものってたくさんあると思います。
内部の目線と力と融合・協業しながら外部の目線と協力も取り付けることで、衰退しているような地域や業界でも新たな成長の道筋が見える可能性があります。本書はそのような再成長のためのヒントを与えてくれます。
最後までお読みいただきありがとうございます。