「駄菓子値上げ」に思う安さを守り続けたことの価値
チロルチョコ・・・10円
うまい棒・・・10円
おみくじガム・・・10円
スルメの棒(正式名称不明)・・・10円
ガリガリ君・・・50円
プロ野球チップス・・・30円
これらは、私が子供の頃に記憶している駄菓子類の値段です。駄菓子屋は当時、子供たちのたまり場であり、パチンコ玉を使ったゲームや、数十円のお小遣いで遊べるカードゲームが楽しみでした。
最近では、駄菓子屋に子供たちが集まる光景はほとんど見られなくなりました。現在、全国の駄菓子屋の数は約6,300か所。1995年と比較すると、4万か所も減少したそうです。その代わり、今ではコンビニで何でも買える時代です。
先日、うまい棒が1本15円に値上げされるというニュースを目にしました。2022年には12円に値上げされたばかりですが、今度は再びの値上げ。これまで約40年間、1本10円を貫いてきた商品が数年の間に1.5倍となったのです。
チロルチョコも以前から値上げされています。商品のサイズや販売単位が変わり、単純な比較はできませんが、現在は1個20円から23円に価格が上昇しています。
プロ野球チップスも、昔はカードが1枚しか入っていませんでしたが、現在は2枚入りで、価格は104円。「大人買い」する商品になりました。
ガリガリ君は現在80円ですが、値上げ時の「お詫びCM」が話題を呼び、広告賞を総なめにするというユニークなプロモーションに活用されました。
駄菓子は、子供の頃に握りしめた10円玉とともに、その価格が原風景の中に記憶として残っています。1.5倍、2倍の値上げを聞くと「ひぇ~」と思いますが、「よくここまで安い価格で頑張ったな」と感心せざるを得ません。
長く愛される商品になると、安さを守り続けることがブランド価値の一要素になり得るのだと、だから、ステルス値上げなんていうのはこれまで積み上げた価値を逆に損ないかねないのだなと、懐かしい駄菓子たちを思い出しながら考えました。
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