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保活の背景にある制度の不備の本質が分かる本

Who Gets What(フー・ゲッツ・ホワット)
マッチメイキングとマーケットデザインの経済学

 この本の第7章「高すぎるリスク――信頼性、安全性、簡便性」では、まさに現在の日本の一部で生じている保活が、保護者の戦略的行動を誘発する現状の保育所配分ルールの不備という人為的ミスであることを説明してくれています。

 誤解なきように言うと、待機児童問題の発生を説明しているのではありません。

 むやみな情報収集や抜け駆け(?)行動の結果、不本意な保育園に割り当てられる現象のことを言っています。

 ちなみに、厚労省の発表では、マクロの日本全体では、保育所定員の方が、保育所に実際に通っている園児数よりも多くなっており、地理的、施設種類的なミスマッチが起きていることも、もっと認識されるべきかと思います。


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