子どもが自分の意見をうまく伝えられるようになるための工夫1〜タイプ別と心理的安全性〜
国語を教えているとよくこんな相談も受ける。
「うちの子なかなか自分の意見が言えなくて」
「うちの子の話、何を言っているか分からなくて」
自分の意見をちゃんと伝えられないのを心配しているお母さんが多い。
タイプは大きく3種類
この場合、指導して多くは3タイプにわけられる。
①自分の意見をいうのが怖くて話していない
「こんなこと言うとまた怒られるんじゃないか?」
「どうせこれを言ってもダメ出しされるんじゃないか?」
そう思っている子だ。
経験でいうと、お母さんがしっかりしている子に多い傾向がある。以前、自分の意見をあまり言わない子に話を聞くと「〜しないとダメだ」「〜しなければ」という感じで自分の意見を否定されるので話したくなくなるそうだ。
②そもそも自分の意見を話す機会がない
人の話を聞くのは多いが、人から話を聞かれることが少ない。
また、①が積み重なって、「どうせ聞いても話さないだろう」と思われてこのパターンに陥っている子も多い。
③相手に伝わっているか確認していないタイプ
おしゃべりな子、家では話している子に多いのがこのタイプ。
話がとびとびになっていたり、何を伝えたいのか意図が分からなかったり。
この3つに対して自分はこんなふうに対策している。
心理的安全性
①自分の意見をいうのが怖くて話していない
→この場合1番大切なのは、「心理的安全性」だ。
心理的安全性とは、簡単にいうと「自分は何を言っても大丈夫、否定されない、批判されない環境」のことをいう。
例えば、自分な好きなことに対して話をした時、
「ゲームが好き。」
「ゲームねえ。たしかにゲーム毎日ほんとやっているもんね。そういえば今日の宿題やったの?あなたそんなゲームばっかりやっているから・・・」
これだと、今後この子は「ゲームが好き」だと言いにくくなってしまう。
このケースが相談を受けている場合で以外と多い。
心理的安全性が確保されていない状態だ。
もったいない。
とにかく聞き続ける。そして、受け入れる。OKを出す。
シンプルだが難しく、もっとも効果がある方法だ。
もし、家族で難しい場合は、友達や部活仲間、塾など家族以外でもそういった心理的安全性を確保できる場所があればいい。
私の指導でも、
「勉強したくない。」
「宿題やりたくない。」
は発言としてOKにしている。
実際にいう子もいる笑
その代わり、「そうなんだ。どうしたの?」と聞く。
きっとどの子にもそれなりの事情がある。
それを聞くまではこちらも意見は言えない。
それに自分で理由を説明しているうちに自分の言っていることがおかしいと気づくことも多い。
でも、人から言われるのと自分で言うのじゃ納得感も違う。
自分の発言を受け入れた感も違う。
自分の意見を否定されずに聞いてくれる、興味を持ってくれる。
これをアドラー心理学では、「受容と共感」といって、人の話を聞く上でもっとも大切な3つのうちの1つにあげられている。
私も子どもとコミュニケーションをとる上でもっとも意識していることだ。
また、心理的安全性については別の記事でも書きたいと思う。
残り2つの対応策についてはまた明日書いていきたい。