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愛にあふれる銭湯で、藍を染めて物語を紡ぐーThe DNIM I want to wear EVERY day.

銭湯ぐらし部のメンバーとしてお手伝いさせてもらった高円寺の小杉湯でのEVERY DENIMの湯企画が、2月22日(土)・23日(日)無事に終わりました。新型コロナウィルスで世間がざわついているこの状況ですが、小杉湯は地域の公衆浴場として運営を続けており、電車に乗るのもなんだか気が重くなるような世間の暗い雰囲気にもかかわらず、地域のみなさんをはじめたくさんのかたに足を運んでいただくことができました。

この2日間、想像以上の体験と喜びがあったので、わすれないうちに記録に残しておこうとおもいます。

EVERY DENIMって?

以前から周りのひとたちがこぞって絶賛していたエブリデニム。わたしもいいな~~と思いつつ、なかなか手にする機会がなかったので、今回、銭湯ぐらしでイベントコラボすると聞いてとっても嬉しかったことを覚えています。

EVERY DENIMは兵庫で生まれた仲良し兄弟が2人ではじめた、岡山・児島に拠点をもつデニムブランド。今回、東京でわたしたちと一緒にアテンドしていただいた山脇さんはお兄さん、カレーをつくるのが得意!な岡山にいる弟さんと2人でEVERY DENIMを経営されています。クラウドファウンディングでも話題になり「ガイアの夜明け」で特集もされるなど注目のデニムブランドです。この記事もとてもよかったので、ぜひご一読を。

今回銭湯ぐらし部メンバーのあかりちゃんが考えた、小杉湯の浴槽に張られていたEVERY DENIMのストーリー解説がとっても秀逸でした。お二人に会いしてないのにまるで妹かのような温かい愛のあふれる文章に、多くの人が湯船につかりながら心を打たれていたのも印象的でした。すごいネ!

あと、水風呂にはられた瀬戸内の海の写真がめちゃくちゃよかったです。これはみずから位置を調整してくれる、小杉湯三代目 佑介さん。

藍染めには愛がたくさんあった

最近着てないな、なんて「愛が薄れた」服を
"藍"色に染めてもう一度"愛"してみませんか?

こんな謳い文句と一緒に開催された、初日の目玉イベントの「インディゴ染めワークショップ」。わたしたちはスタッフとして、設営ついでに朝みなさんより一足先にインディゴ染めを体験させてもらいました。もちろんみんな初体験!それぞれがおもいおもいの服をもって、インディゴの樽へダイブ。

インディゴの原液はよくみると緑色なのですが、空気に触れるときれいな藍色に変わるそうで、一度つけてそれをとりだして空気に触れて、また染めてを繰り返します。

ちょっと汚れてしまったり、古くなってしまって最前線から遠ざかっていた洋服も、すっかりきれいにアップサイクルされました。自分たちの手で染めなおしたアイテムたちは、とっても愛着がわきました。わたしは以前にnoteでも書いた新宿LOFTの最前列で盛大に汚れた想い出のTシャツと、別のインディゴジーンズで汚れたトートバッグをアップサイクル。大切な想い出と一緒に再び身に付けられるかと思うと、なんだかほっこりうれしい気持ちになりました。

この日は貴重な銭湯でのトークイベントも。自分たちがつくる「場」への姿勢、そして小杉湯"となり"にもEVERY DENIMの拠点にも通ずる「はじまりの地で続ける」「場所を構える」ことについて、EVERY DENIM 山脇耀平さん と小杉湯三代目 平松佑介さんによるトークセッションは、終始素敵なエピソードがたくさんでした。

想いのこもったストーリーを聞いたあとは、お待ちかねのインディゴ染めワークショップ!世間の動向とは反対で満員御礼の大盛況。大人から子供まで世代や性別も関係なく、恋人や友達ときゃっきゃとはしゃぎながら、愛する家族と一緒に、一人で布に染み込んでいく藍をじっくりかしめながら。ときには自分の手をインディゴに染めながら、みんなで愛情こめて藍を入れていました。

(山脇さんのほほえみが神々しくてもはやマリア様にみえる…w)

老若男女から愛される、ジーンズの可能性

この2日間、いろんな時間帯に番台の前の仮設コーナーでジーンズの試着案内をしていました。なんども説明しているうちに、EVERY DENIMのひとですか?と聞かれるぐらいにはEVERY DENIMに詳しくなったきがします。今回イベントの準備を通してEVERY DENIMのエピソードに触れ、そしてはじめてEVERY DENIMに足を通したときの感動にすっかり魅せられて、「このデニムをいろんなひとに知ってほしい!」と素直にそう思いました。もはやデニムに興味をもってくれて質問してくれる人や試着してくれるお客さんがいるだけで、ちょっとジン…とくる感情移入っぷりです。

もちろんEVERY DENIMのターゲットに近い(と想定される)層にもたくさん興味をもっていただいたのですが、今回ご購入して頂いたお客様の中には、お風呂上りの推定70歳以上のおばあちゃんもいらっしゃいました。

今回その場で商品をお渡しする即売形式ではなく、購入はネット通販でという導線。しかし、そのご婦人はスマホを持っておらず、もちろんインターネットも使い慣れていない世代。それでもすっかりデニムの生地と履き心地を気に入ってくれて、何回も試着をしてくれました。家で注文してみる!ということで白い紙に試着したサイズや頼み方をメモしてお渡ししたら「ありがとう!娘にお願いして注文してもらうわね!」と、とっても嬉しそうに帰っていきました。そんな姿をみて「あぁ、いいものはちゃんとひとの心に届くんだな」とこちらのほうがとても胸が熱くなったのでした。

佑介さんもおっしゃってましたが1着2万前後するジーンズが、1回470円の銭湯で売れていく、その光景を目の当たりにして驚きと感動を体感することができました。この光景は「銭湯」という、年齢も性別も関係なくひとが集ってくる場所ならではの光景だったとおもいます。

また、銭湯の脱衣所で試着できるという、服を脱ぐことに対してのハードルがとっても低いという場の特性がとってもアパレルと相性がよかったです。試着したあとのみなさんの履き心地に驚く表情、夫婦や恋人とサイズがあーでもないこーでもないと楽しそうに見せ合う姿はほほえましく、本当に見ていて気持ちが良かったです。アパレルブランド×銭湯のコラボはこれからもいろんな可能性がありそうです。

(大好きな銭湯ぐらし部の看板娘たち♨)

瀬戸内の風を感じる、爽やかレモネード

もうひとつ、ジーンズの横でわたしたちが販売していた商品が「あらごし瀬戸内レモネードとドリンク」。これも銭湯ぐらし部のメンバーたちが協力して開発したこの2日間だけのスペシャルレシピ!このあらごしレモンの原液は、岡山での山脇さんたちの拠点「float」で提供されているドリンクと同じワックス・防腐剤不使用の完熟レモンを丸ごと摺り潰したとっておきの原液です。とーっても味が濃くて、超すっきりさわやか!コラボ風呂の湯舟ではレモンの葉っぱの香りに癒され、お風呂上りは味覚と触覚で瀬戸内とレモンを感じられるという、銭湯全体を通した体験を生み出すことができました。

(夢はレモネード屋さん!というすてきな夢を持つ少女にも、ぐらし部のドリンクマスター特製のレモネードを楽しんでもらえました🍹)

(いつか瀬戸内の海を眺めながら飲みたい、floatの特製レモネード…!)

1日の最後に交わすことばがあたたかければ、ちょっとだけ救われるきがする

わたしが小杉湯に日常的に通うようになってまだ半年ちょっと。なんだかスッキリしたいとき、嫌なことがあった日、気分が落ち込んでいるときの駆け込み寺としてよく小杉湯を活用しているのですが、ここに通うようになってから気付いたことがあります。それは、どんなにつらい1日でも、その日の最後に交わした挨拶が少しでもあたたかければ、少しだけ明るい気持ちでその日を終えることができるということでした。別にここに知り合いがいるわけではありません。それでも番頭さんや番台さんとあいさつして少しだけ微笑みあい、すこしホッとした気分で銭湯で整う、なんだかそれだけで心が救われた日がたくさんありました。

そして、この2日間いろんな時間帯で小杉湯の入り口に立たせてもらい、わたし自身が銭湯にきたお客様と繰り返し挨拶や会話をしていたら、ずっと立ちっぱなしで疲れているのに無意識のうちに笑顔になっている自分がいました。常連さんが笑顔で話しかけてくれたり、レモネードを飲んでくれたお客さんが「おいしかったよ!」と感想を教えてくれたり、暇なときに番台さんたちとたわいもない会話をしていただけなのに。

たまたまその場に居あわせた名前も知らないひとたちとのちょっとした顔の見えるコミュニケーションだけで、こんなに愛情とパワーを感じることができるんだ…!とあたらめてこの不思議な引力をもつ「銭湯」という空間の魅力を体感したのでした。

2日目のイベントが終わり夜中に事務所で後片付けをしているときに、ふと「小杉湯の近くに住むようになって、暮らしが変わった気がするんですよね~」と口走っていました。まだこの生活をはじめてから半年ぐらいしか経っていませんが、もっとこの銭湯という場所の力を肌で感じたい、そう思った2日間なのでした。

今回手に入れたマイエブリデニムも、もしかすると履いているうちに生活の中でのデニムや服への意識が変わっていくかもしれない。そんなすこし先の体験にわくわくしながら到着を待ちわびています。

こんな大変なときにワークショップに遊びに来てくれたり、ふらっと顔を出しに来てくれた友人のみなさん、本当にありがとうございました。とってもうれしかったです。

このような貴重な機会をあたえてもらった「銭湯ぐらし」にもあらためて感謝。個人的には銭湯で写真を撮るのも初体験で楽しかったです。たくさんの学びと喜びをかみしめた2日間、また一段と小杉湯と銭湯ぐらし部のみんなのことが大好きになりました。おつかれさまでした!

▼EVERY DENIM ONLINE STORE ここから買えます👖

▼銭湯ぐらし についてはこちらから♨


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おおつかも#あとは寝るだけ
「おいしいものを食べている時がいちばん幸せそうな顔をしているね」とよく言われます。一緒においしいもの食べにいきましょう。