めんどくさい日々
セルフ脱毛サロンの帰りにカフェでも寄って読書でもしようかと思ってリュックに詰めた厚めの本は、結局活躍することはなく帰路につくことになった。
眉毛の散らばりが気になって、久しぶりにメイク道具でも見ようかと立ち寄ったショップでは、お目当ての眉毛書くやつが欠品中で、大人しく踵を返した。
ああめんどくさいと思いながらも、コンビニに立ち寄ってお菓子を買う元気だけはあって、レジでスムーズに買い物を済ませた。
人混みから抜けて帰り道をゆっくり進んでいると、沈みかけた太陽がオレンジ色の光を強く放って、少し眠気を誘ってきた。家に帰ったらやることがある。眠ってる場合じゃない。
LINEの返信もたくさん溜まってる。部屋の掃除を最後にしたのはいつか。夜は友達と電話する約束があるからそれまでにあれとそれとこれを、あ、まだあれはやらなくていいかもしれない。そしたら少し眠ってもいいかもしれない。
あーーーめんどくさい。全部。
何もかも考えてるのがめんどくさい。人との繋がりもめんどくさい。
何も考えず寝転がるあの時間だけが救いかもしれない。
明日も仕事だし、でも明日は夜予定があるし、気の抜けない1日になる。
誰かと会うことも必要だってわかってて予定を入れるのに、あーなんでこんなにめんどくさいんだ。
家に帰って冷蔵庫の前でこのエッセイを打つ。爪が長いからスマホの画面が操作しにくい。
爪も切らなきゃ。
多分その前に、15分くらいなら眠っても平気。
夜全部やるから、だから今は眠ってしまっても、許してくれよ。
めんどくさい、めんどくさいね。