賀茂&出雲&神武天皇所縁の神「貴船神社」本社⇒奥宮⇒結社!全国の貴船神社の総本宮(貴布禰総本宮)
日本三大龍穴!貴布禰総本宮!参拝順は本社⇒奥宮⇒中社(結社)です。車で来るときは朝早くに来てさっと立ち去るのがよいです。なぜなら、昼から観光客が歩き出し、道幅も狭いため。山越えするなら基本的には鞍馬寺→貴船神社が良いかと思います。
貴船は地名としては「きぶね」と濁って読みますが、神社名は「きふね」と濁っていないのでご注意を!だって水の神様だから綺麗です!ということでしょうか。地名の濁点は、いずれ神様が濁り(汚れ、気枯れ)を綺麗にしてくれる!という思いかも。
ちなみに、一時期、上賀茂神社の摂社とされていたが、1871年に独立した歴史もある。
あと「丑の刻参り」を代表する神社の認識である。丑の刻参りは神社の御神木に憎い相手にみたてた藁人形を釘で打ち込んで呪うというものと思われるが、本来は、貴船明神が降臨した「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に参詣すると心願成就するというものである。
最後に、平安遷都で川上神とも呼ばれ、気力が生じる根、嶺という意味で「気生根(きぶね)」「気生嶺(きぶね)」とも言われている。
変更履歴
2022/08/12 長いので箇条書きでまとめてみた
2022/06/14 初版
▼HP
▼アクセス
京都市左京区鞍馬貴船町180
※奥宮に駐車場はあるが、台数が少なく歩行客も多くて時期によっては車が進みません。神社近くまで来るなら朝早くですね。鞍馬寺周辺の私営駐車場に止めて、鞍馬寺とセットで来るのがよいかと。
▼祭神・本尊と脇時
※後述「▼見どころ」参照
※タカオカミとクラオカミ。奥宮はクラオカミという神社が多い。
▼見どころ
神武天皇の母が海、淀川を上り最終的に降り立った場所がこの貴船神社である。奥宮に船が残っている!?
天武天皇の時代には、すでに御社殿造替が行われたとの社伝が存在することから、その時には既に社殿があったと判断できる。
貴船神社に着きました。時期によっては人が多いです・・。貴船神社はタカオカミこと水の神様を祭っており、朝廷より日照りが続くと黒馬を奉納し、長雨には白馬を奉納したらしい。80段の階段を登ります。
一の鳥居近くに「梶取社(かじとりしゃ)」が鎮座する。黄色い船(以降、黄船)に乗った御祭神の梶(舵)を操られた神様をお祀りしている。
では、この神社の概略を書いて、本宮、奥宮、結社をツラツラ書きます。
日本三大龍穴
貴布禰総本宮
貴船神社は絵馬発祥の地
参拝順は本社⇒奥宮⇒中社(結社)
貴船は地名としては「きぶね」と濁って読みますが、神社名は「きふね」と濁っていない
上賀茂神社の摂社とされていたが、1871年に独立
「丑の刻参り」を代表する神社
貴船明神が降臨した「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に参詣すると心願成就する
神武天皇の母が海、淀川を上り最終的に降り立った場所
677年(天武天皇の時代)には、すでに御社殿造替が行われたとの社伝が存在
本宮はタカオカミこと水の神様
朝廷より日照りが続くと黒馬を奉納し、長雨には白馬を奉納した
梶取社は黄色い船(以降、黄船)に乗った御祭神の梶(舵)を操られた神様をお祀りしている
本宮は、元々は奥宮に社があった
1055年に貴船川の氾濫で今の場所に移築した
白髭社には導きの神・サルタヒコ
霊泉に浮かべると文字が浮かぶ「水占みくじ」が有名
船の形に石組みされた石庭があり、天津磐境とも呼ばれている
牛山社は、中社の妹!ニニギの妻!絶世の美女!コノハナサクヤヒメ
川尾神社は水の神・罔象女命を祀る
鈴鹿社は大比古命を祀る
本殿裏側左に祭祀場?
結社から奥宮に行く途中に樹齢1000年ともいわれている「夫婦杉」の「相生(相老)の杉」がある
奥宮に歩くと、元々は「御物忌(おものいみ)川」と呼ばれた場所「思ひ川」がある
奥宮は雨乞い・雨止めの神事が行われた場所で貴船神社本来の地
奥宮の祭神はクラオカミで、玉依姫命(タマヨリヒメ)も合祀されているとも
石で固めたと言われ「船形石」が拝殿左にある
奥宮の本殿の真下には「龍穴」と穴が空いており、その上に社
「丑の刻参り」を代表する神社の認識である。丑の刻参りは神社の御神木に憎い相手にみたてた藁人形を釘で打ち込んで呪うというものと思われるが、本来は、貴船明神が降臨した「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に参詣すると心願成就する
奥宮社殿の左に「船形石」があり、タマヨリヒメが乗っていたと伝わる「黄船」である
タマヨリヒメは神武天皇の母とし、「黄船」で大阪湾から淀川・鴨川を経由し貴船川の上流に至った
吸葛社(すいかずらしゃ)には鴨氏・アジスキタカヒコネを祀る
鈴市社は神武天皇の皇后・五十鈴姫命を祀る
結社(ゆいのやしろ)の祭神はイワナガヒメ
歌人の和泉式部が夫の浮気でここでお願いしたところ、夫婦仲が円満に戻った
貴船神社の権禰宜などは「貴船明神」で元々はタマヨリヒメで、水の関係でタカオカミ、クラオカミが入ったりしたとも
タマヨリヒメといえば下賀茂神社で上賀茂神社の祭神の母でもあることから、一時期、上賀茂神社配下になったのも、繋がりがある口伝があるのかも?
宇治市に残っている「橋姫物語」では、貴族の娘が貴船神社に幾日も参り、妬ましい女を懲らしめたいと鬼にしてくれと願ったらしい
この話から「丑の刻参り」が流行ったとも
本来は前述のとおり、貴船明神が降臨した「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に参詣すると心願成就するところ
奥宮右の御神木などに釘を刺そうとしたら、神様とセコムにばれるようなのでご注意を!?
元々は山頂の磐座が古代祭祀場のようで「鏡磐」としている。
▽本宮(祭神:タカオカミ)
パワースポットとしても紹介され、縁結び、水占いやらで人が多いですがまずは参拝しました。元々は奥宮に社があったそうですが、1055年に貴船川の氾濫で今の場所に移築したようです。和歌山の熊野本宮大社と同じですね。
導きの神・サルタヒコを祀る「白髭社」ですね。
2022年は人がいない状態で写真が撮れましたが、過去は無理でしたね。
神門を抜けると御社殿が現れる。鎮座から面白い社殿の位置と向きである。
拝殿・本殿にお参りします。
霊泉に浮かべると文字が浮かぶ「水占みくじ」が有名。
一度も枯れたことがない神水が滾々と流れている。
水みくじといえば以下の3社ですかね(他にもあるようですが)。
水みくじをまとめてみた。
春日大社は摂社にあります。
→桂@御神木
枝?幹が上に分かれている霊木ですね。
→石庭
船の形に石組みされた石庭(せきてい)がある。天津磐境(あまついわさか)とも呼ばれている。
→黒馬・白馬
かつて、日照りや長雨が続くと、朝廷は水を司る神様を祀る貴船神社に勅使を派遣していた。降雨を祈願するときには「黒馬」を、止雨を祈願するときには「白馬」を奉納し、実際に生きた馬を献上していたそう。古墳も仕えた人も埋めたのがよくない!と埴輪に変えたのと同じく、雨ごいは絵馬にしたということだろうか、そのことから「貴船神社は絵馬発祥の地」とも言われている。
奈良には雨ごいの神社が多く「水分(みくまり)」神社としている。宇陀水分神社、丹生神社など3社にしているところが多い。
→本殿横と祖霊社
本宮から奥宮への通り道に祖霊社がある。氏子や崇敬者などを祀る。
→牛山社
牛山社は、絶世の美女!コノハナサクヤヒメを祀る。姉は中社に祀られていますので後述します。
→川尾社
水の神・罔象女命を祀る。タカオカミ&クラオカミ、丹生明神などと同じく水の神様ですね。
→鈴鹿社
御本殿のちょうど真後ろに鎮座するのが「鈴鹿社」で、祭神は大比古命。
→鈴鹿社から見た本殿裏
本殿裏側左に祭祀場?(本殿からは右上になる。)
最後に本殿の姿を見て奥宮へ!
▽本宮から奥宮へ
→夫婦杉
結社から奥宮に行く途中に樹齢1000年ともいわれている「夫婦杉」がある。夫婦杉は同じ根から生えた2本の杉で、仲睦まじい老夫婦の姿のようだと、「相生(相老)の杉」と呼ばれている。
→思ひ川
元々は「御物忌(おものいみ)川」と呼ばれた場所。和泉式部が参詣時に恋を祈ったということから、「思ひ川」と名が変わったと伝えられているようだ。本来は奥宮の禊の場所だったと思われる。
今でも自然の川を手水舎にしているところがありますもんね。
▽奥宮(祭神:クラオカミ)
雨乞い・雨止めの神事が行われた場所で貴船神社本来の地である。
クラオカミとは別に玉依姫命(タマヨリヒメ)も合祀されているといわれている。タマヨリヒメは神武天皇の母とし、「黄船」に乗り、大阪湾から淀川・鴨川を経由し貴船川の上流に至り、この地に祠を建て水神を奉ったという伝説が伝えられている。
元々はここに本殿があった。ここの依代は本殿下の龍穴と言われている。
記紀によると、神武天皇の母ことタマヨリヒメが淀川から鴨川に上り源流の貴船川までたどる。その下には龍穴があるそうな。
船を隠すよう、石で固めたと言われ「船形石」が拝殿左にあります。まずは拝殿・本殿を紹介し、摂社・末社の説明になります。
→拝殿
→本殿
本殿の真下には「龍穴」と穴が空いており、その上に社がある。龍穴は神聖なものなので誰も見ることが許されていない。貴船神社の龍穴は日本三大龍穴のひとつとされているそうな。
日本三大龍穴は、貴船神社、室生龍穴神社、備前龍穴(2022年2月時点で未参拝)のようですね。龍穴とは「陰陽道や風水で山脈や水脈などの吹き出し口になっている気が地上に噴き出るスポット」の事だそうです。
→本殿右:権地
この権地は本殿修理中の仮宮の場所です。伊勢神宮などは20年に一度、社殿が左右の地で新しい社殿が移り変わる(古殿地)が、ここの本殿は常に左側となる。理由は、本殿下の龍穴が大事であることを示しているのだろう。
「丑の刻参り」を代表する神社の認識である。丑の刻参りは神社の御神木に憎い相手にみたてた藁人形を釘で打ち込んで呪うというものと思われるが、本来は、貴船明神が降臨した「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に参詣すると心願成就するというものである。
→本殿左:船形石
社殿の左に「船形石」がある。タマヨリヒメが乗っていたと伝わる「黄船」が、この石組みのなかに隠されていると伝わる。
ここから奥宮の摂社・末社だが、出雲・オオクニヌシの息子たちと神武天皇の皇后など出雲系ばかりだと気づく。。そして思い出す。神武は出雲系の生き残りでは?という人がいたなと・・。
→吸葛社(すいかずらしゃ):鴨氏・アジスキタカヒコネ
吸葛社(すいかずらしゃ)には、なぜか鴨氏のアジスキタカヒコネ。明示的に鴨氏って書いているな・・。アジスキタカヒコネはオオクニヌシの息子である。
鴨氏(賀茂氏)の元宮は奈良の葛城にある高鴨神社などで、神職をしている。そこの祭神は、アジスキ、コトシロヌシ、シタテルヒメと出雲系である。国譲りを即決し、出雲から奈良へ、そして京都へ!そのあとに天皇が遷都してくる。まさしく八咫烏!?
今でも大山にはアジスキの末裔が神職をしているとか。口伝の謎の神事があるようで、これは父・オオクニヌシを裏切った物語があるのでは?と疑ってしまう。。
→鈴市社:五十鈴姫命
吸葛社(すいかずらしゃ)背後に「鈴市社」があり、五十鈴姫命を祀る。祭神は初代天皇・神武天皇の皇后(初代皇后)である。この人も出雲ですね。
→日吉社、連理の杉
祭神はオオモノヌシです。オオモノヌシは出雲・オオクニヌシ別名で、大神神社の祭神。そこから日吉大社に分霊されています。
日吉社の背後ですね。前の写真でも写っていましたが。杉と楓が和合した御神木!神仏習合ではなく御神木習合!?
歩き疲れたので境内の椅子に座って休憩。紅葉時期も綺麗でしょうね。
▽中宮(結社(ゆいのやしろ)祭神:イワナガヒメ)
場所は本宮と奥宮の間にあります。参拝順は最後となります。
祭神が持つご利益は「長寿」なのだが、縁結びに御利益があり女性陣が多い。歌人の和泉式部が夫の心変わりに悩んで祈願をしたところ、願いが叶って夫婦仲が円満に戻ったという故事があり、縁結びの神様となったそうな。
→天の磐船
1996年に奉納された自然石。貴船山中で出土したものだそうで、祭神イワナガの御料船としている。
2022年参拝すると、かなり整備されたようで・・。昔のほうが神秘性があったような・・。
→和泉式部歌碑
やっぱ、整備されてよな~。2012年と2022年の写真を2枚ずつどうぞ!
→松尾芭蕉
→桂
▽お店の外観写真
▼おまけ:動画(季節ごとの貴船)
→紅葉夜間拝観
→冬の貴船
▼旅行記
▼セットで行くところ
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