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小さいながらも切金が残る美仏十一面観音「海龍王寺」不比等の館!玄昉【奈良西ノ京シリーズ】
平城宮の鬼門に光明皇后が創建した。僧は玄昉で大陸からの帰国の途中に暴風雨に襲われた際、「海龍王経」を一心に唱えたところ、九死に一生を得たしたことより遣唐使の渡海安全祈願を営むようになり「海龍王寺」と定められた。元々は、藤原不比等の邸宅跡に建てられた法華寺の隅に建てられた小さなお寺でした。
変更履歴
2022/12/08 動画追加
2022/11/24 初版
▼HP
▼アクセス
奈良県奈良市法華寺町897
▼本尊と脇時
十一面観音菩薩立像@重文
※通常戸帳越し公開。毎年3月下旬~4月上旬、5月上旬、10月下旬~11月上旬のみ開帳
https://kairyuouji.jp/about/statue-of-buddha/#principal
▼見どころ
奈良時代の海龍王寺には、中金堂、東金堂、西金堂の3つの金堂があったことがわかっているが、昔から小規模だったらしい。ただ、国宝・重文が多いので見逃せない!
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小さな駐車場に置かせていただき、いざ参拝。
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入口の門とその周りの壁は今にも崩れそうで大丈夫なのか?と心配になりますが、これはこれで趣きがあります。
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海龍王寺の初代住職は、嵐の海を船で渡り、唐からの帰国を遂げた僧侶・玄昉で、海龍王寺という寺名もまた、嵐の中の船内で海龍王の加護を得る為に玄昉が唱えていた「海龍王経」に由来するものだという。
▽本堂@重文:十一面観音菩薩立像@重文など
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光明皇后が自ら刻まれた像をもとに造られた金泥の「十一面観音菩薩立像@重文」が特別公開。相変わらず、小さいながらも美仏として有名で、慶派の美仏で、ここまで切金が残っているのは奇跡に感じる。
光明皇后筆の自在王菩薩経、弘法大師筆の隅寺心経、毘沙門天画像も同時に特別公開された。小さい境内だが、歴史があり、宝物が多い寺である。
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▽西金堂@重文:海龍王寺五重小塔@国宝
本堂左に奈良時代の西金堂@重文(さいこんどう)があり、中に「海龍王寺五重小塔@国宝」がある。
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西金堂には奈良時代に作られた五重小塔が安置されており、それは天平期の五重塔の意匠を伝える貴重な史料として、国宝指定を受けている。ちなみにこの西金堂も重要文化財である。
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五重小塔の組みかたが薬師寺東塔の三重塔の組みかたと良く似ているらしい。奈良時代建造の五重塔は既に現存するものが無く、この海龍王寺五重小塔は元興寺五重小塔と共に、天平期の五重塔の姿をそのままに伝える希少な例として、奈良時代の建築を理解するに欠かせない史料である。
ちなみに、五重小塔の内部には鎌倉時代の法華経が二巻納められていたが、これもまた五重小塔の附けたりとして国宝に指定されている。
▽経蔵@重文
1288年建立の「経蔵(きょうぞう)」。高床式で、一部に禅宗の影響も見られるのだとか。こちらも1960年代に大改修を行っています
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そして、お堂自体も重文で貴重な建物。
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このお堂横には社があるが、近寄れなかった年がある。なぜなら、ミツバチが巣を作っているようで、飛び回っていたので・・。
東金堂跡がありますね。
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▽動画紹介
▼旅行記
▼セットで行くところ
▼仏像展
▽2017年7月 あべのハルカス『創建1250年記念「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝」』
30日に見仏記で有名なみうら氏といとう氏のトークショーが行われ、そのまえにここの住職が説法された!!話がうまくてびっくりした!!てか、ここの十一面観音来なかったのが残念だ!!
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