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なぜ面接で志望動機を繰り返し問われるのか?
多くの面接で「この仕事を志望する理由は?」と志望動機が問われます。
しかも、これは採用可否の判断に大きな影響を与える大事な質問です。
なぜ、お決まりのように質問されるのでしょうか?
実は、これ、面接官の単なる興味だけで質問されているのではなく、深い意味があるのです。
キャリア構築では本人の仕事への意味づけが重要
面接で志望動機が問われる理由を一言で述べるとコレです。
どういうことでしょうか。
自分のキャリアを構築するにあたって、自らの職業選択や従事している仕事に対して主観的な意味づけが出来ているかどうか。
そして、自分の仕事に対して自分らしい意味を見出していれば、その仕事に対してモチベーション高く働けますし、また、例え困難な時期があっても、折れずに乗り超えることができます。
自分がその仕事に自分なりの意味を見出していれば、納得感を持って働くことができます。納得感があるからこそ、仕事にコミットして、その結果、他の誰よりも価値を生み出すことができます。
もちろん、転職をしようとしている初期から100点満点の完璧な意味づけができているべきかというと、それはないでしょう。キャリアとは、その仕事に就いて働きながら意味を見出していくプロセスでもあります。
ただし、その仕事を希望し選択する意思決定の局面において、自分としての意味を見出して腹落ちしていることは必要です。
キャリア構築を考える時の3つの視点
では、自らのキャリアデザインを考える時には、どんな方法で考えると良いのでしょうか?
それには、What, How, Why の3つの視点で考えると良いでしょう。
1)What:
どのような仕事に適性があるのか?
これは自分の能力・スキル、価値観などに着目して考えると良いでしょう。
2)How:
どうやって仕事を選んで、その仕事にどのように適応していくのか?
キャリアUPするには変化がともないます。その変化に適応していくレディネスが自分にはあるのか。つまり、その仕事への関心や好奇心、そしてやっていける自信がどの程度あるのか。
3)Why:
なぜその仕事を希望するのか?そもそも自分は何のために働くのか?
自分がその仕事を選ぶ意味、その仕事で働く意味、その仕事で目指すキャリア・ビジョン、などを考えます。
自らのストーリーを語れる
こうして自らのキャリア構築について考えた上で、自分が希望する仕事、あるいは自分がやっている仕事についての主観的な意味づけをしていきます。
そして、自分のキャリアについて、過去~現在~未来をつなぐ意味を見出します。
それができると、その仕事への納得感は十分にあるでしょうし、例え面接で志望動機を問われて、鋭く切り込まれても、自らの言葉で答えることができます。意味づけができておれば、自分が納得をしている為、自信を持って本音を踏まえてお話ができるでしょう。
何よりも、面接対策だけでなく、自分のキャリアを発展させる為にとても大切なことです。自分の職業選択に意味を見出し、その仕事をやることへの意味づけをして、納得感を持って働くことは幸せなことです。キャリアは充実して、仕事だけでなく人生全体も輝くことでしょう。
(2024年12月9日)
1級キャリアコンサルティング技能士
山本恵亮