『晴明伝奇』第3話 承平・天慶の乱
▶時期:天慶元年(938)― 天慶二年(939)
晴明は賀茂忠行の推薦によって陰陽寮に入ることができたものの、陰陽寮の諸学生は定員に達しており、陰陽家の出身ではない晴明の入る余地はなかった。そこで、晴明はよい機会を待ちながら陰陽寮の事務員として働き始めた。一方、賀茂保憲は暦生になった。
都で大地震が起こった。陰陽寮が吉凶を占った結果、兵革の兆しであった。この頃、東国では平将門、西国では藤原純友が兵乱を起こしていた。その後も天変地異が止むことはなく、世間の人々は将門と純友が