【本の記録】📚川村元気「百花」📝 ナレーターの優しい声に心を打たれる母の愛と息子の葛藤物語

『百花』　著者:川村元気
ジャンル:大衆小説・現代文学・フィクション
発行元:文藝春秋・2019年5月初版刊行

Audible作品紹介＆読書感想文
ナレーターの入野自由さんの声は抑えめで優しいから、物語の世界に自然と引き込まれた。

主人公の泉は、シングルマザーの百合子との間に深い溝を抱えている。
百合子が認知症になって、二人の関係はさらに複雑になった。百合子は記憶を失っていく中で、息子の泉が見つけた百合子の過去の日記。そこには泉が知らなかった母の過去の深い愛の思いが書かれていた。
母の秘密の日記、日を追って忘れゆく母の姿。泉は母への理解を深め、二人の溝を埋めていけるのか。
僕が特に印象的だったのは、終盤に思い出す母と息子と半分の花火の描写。
「自分が忘れていたのだ。」…-言葉のかわりに涙が溢れ出て来て泉の頬を濡らした-…のシーン。

『百花』は、老い、愛、葛藤、思い出、そして新しい命と生活、人生の様々な側面を描いている一冊だった。
オーディブルでは1.5倍速で聴いたが、登場人物たちの心の動きを深く理解できたし、作品の世界に没頭できた。
忘れゆく母と、新しい命を迎える主人公の姿を通して、家族の絆と人生の儚さを深く考えさせられる物語。

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川村元気氏の作品は初めて読んだ。他の作品も読みたいと思う。
おすすめの作品があれば是非教えてください。
僕はこの本に出会えて本当に良かったです。
これからも色々な本を読んで、自分の視野を広げていきたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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