【家業のスーパーが潰れた5つの理由 ③】
さて、創業105年のローカルスーパーが潰れた理由
①なんでもかんでも社長が一人でやってしまい
②売上げに結びつかない体力以上の地域貢献を続けた
に引き続き今回は3つ目の原因☝️
③日銭商売に甘えて小手先の資金繰りで凌いでいたこと
今ではキャッシュレスも普及したが、当時はまだまだ(田舎ならなおさら)お客さんの支払いは現金(キャッシュ)が9割を占めていた。
月末の資金繰りが厳しくなれば、急遽激安の「号外チラシ」を折り込んで現金を集め、そのまま支払いに回す。売った商品の仕入れ代金の支払いは翌月末なので、その時までにまた稼げばいい!と「時間稼ぎ」を繰り返すことになる。
☝️現金商売はこれがまた簡単にできてしまうのだ。
それゆえ手形決済などの業種に比べて倒産しにくいのはそのためである。
✔︎加えて社内に財務の専門家を置かず、抜本的な改革が遅れた(しなかった)こと。営業成績も私が見るのは「売上高・利益率・利益額」のみ(^^;
調子の良い時はそれでもいいが、一旦成績が落ち出すとどこをどうすればいいのか分からず、手の打ちようがない。そして「エエ格好しい」の社長は、弱みを見せたくなくないため人には全く相談しない。
✅そりゃすぐに行き詰まって潰れるのは当然👉👤
(分かります、今さらながら私もそう思いながら書いています)
会社はいくら赤字でも、キャッシュが回っている間は潰れない。逆に黒字でもキャッシュが尽きれば『即倒産』となる。
弊社の経営の柱だった『潰れたスーパーへの居抜き出店』(16店舗中12店舗)は5年も経てば役割を終え、みるみる赤字を出していくようになる。
既存の収益店舗の利益で居抜き店舗の赤字を補填するモデルも限界に達していく。(イメージでは『皿回し』の皿が順調に回っていたのに、次から次へグラグラして落ちていく感じ)
加えて業界内で目立つ私を戒めようと、弊社のドル箱店舗の近隣には、競合他社の新店舗が相次いで出店し経営基盤が崩れていく💧その赤字は4年間続くことになる。『ぶっ◯すリスト』などと公言したブーメランは返ってくる…。
🤞売上げから仕入れ金額を引いた『利益』から、人件費や賃料等の『販管費』を支払い、残った金額で借金や利息を返していく。この単純なバランスが崩れると『資金ショート』を回避するために、経営者は金策に走らなければならない。
🙏🏻私は全取引銀行に返済の猶予(リスケ)をお願いし、一気に赤字店舗の閉鎖を進めた。経費も限界(以上)に削減し、4年ぶりに黒字転換することができたが、その時はすでに体力もなくフラフラの状態。いくら黒字になったとはいえ、こんな会社に新たな運転資金を貸す銀行など一つもない…。
👤私は短期的な結果を求めるばかり、チラシを乱発したり、電気代や消費税の支払いを繰り延べてその場しのぎの資金繰りを続けていく。そんな綱渡りの毎日では『中長期的』な視点に立った経営をすることなど到底無理である。
私のミッションはただ一つ『今月末を乗り切ること』
ただそれだけに追われるようになっていた。
④に続く。
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