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短編エッセイ

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300文字程度の短いエッセイです。気軽に読めます。クスッと笑ってもらったら嬉しいなぁ。
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#小説

神様も、きっと間違えることがある【短編エッセイ】

神様も、きっと間違えることがある【短編エッセイ】

初詣ってテンションが上がる。
連休の真ん中で体調も良好、
新年のスタートで
これから頑張ろうって無駄にポジティブだし、
お餅ばっかりを食べて、
エネルギーは充電されているし、
おみくじなんて、
信じてなくてもノリでひいちゃうし。

「裕くんも大吉じゃん! 一緒だ! 」
なんて、彼女が騒いでいる姿を見ると、
来年もまた来たいなって思ったりもするじゃん。

2人が大吉の確率なんて相当低いはずだから、

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仮面をかぶる女性と、それに気づかない男

仮面をかぶる女性と、それに気づかない男

「え!久しぶり!!!」
僕は急に声をかけられ驚いた。
どうやら隣を歩いていた彼女の古い友人のようだ。
「きゃあ!久しぶりじゃん…!」
2人で手を合わせて飛び跳ねている。

どうして女子はこう…テンションが高めになるんだろうか。甲高い声がうるさくて、こっちが周りを気にしてしまう。男子だったら野太い「おう」で済んでいるのに。

何年ぶりだろうという話で盛り上がり、また連絡するねと契を交わしたあとに、2

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昨晩の男の言い訳

昨晩の男の言い訳

「どう?」
唐突に聞かれて数秒固まる。
何が変化したのか。
ここで間違えると、
夕飯の献立に大きく影響を与える。
大好きなハンバーグを死守するためには、
間違えるわけにはいかないのだ。
前髪を切ったのか。
はたまた少し痩せた?と言って欲しいのか。
口紅の色を変えたのか。
それとも付けているピアスが新しいものなのか。
一か八かで当てにいく。

だが、そもそも男性は、
そこまで細かく女性を見ていないし

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