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反省してるけど、闇深い福祉の世界

 妻が昔、社会福祉士の実習で精神病棟に行った時の状況を先日私に伝えてきました。コミュニケーションが取れない患者さんの事についてその時の身体拘束についてです。
 
そしてそれを聞いた私は障害者支援施設で働いていた時の事を思い出しました。

1.後悔している夜勤

障害者支援施設でも高齢者同様、ショートステイ(短期入所)があります。そんな中で数カ月に数回、利用される方がおりました。
 
コミュニケーションは取れないので、全ての欲求に対して、表情や雰囲気で感じ取るしかありません。
 
夜は環境の変化なのか中々、入眠されず職員のいるスタッフルーム(といっても私と看護師2人しかいませんが)に来ます。パソコンや書類も触りますし、突然排便や、排尿もします。弄便(ろうべん)と言って自身の便を触って、壁や、その他のもの、人にもつけたりもします。
 
そんな中、記録の入力と全利用者の巡視の仕事をするので、その方をどうにかするしか仕方ありません。
 
私は彼を自身の居室へ連れて、ドアの前に重い荷物を置いて極力居室から出る事を防ぎました。自由を奪う身体拘束ですのでしてはならないのですが、他の利用者への対応が全く出来ないので致し方なくそうしました。

2.好き放題させれば良かったのか・・・!?
 

今でも少しその事が引っ掛かります。言葉を理解出来なくとも感情はあるでしょうし、少なからず何かをずっとうったえていたのでしょう。
 
たった一人の生活支援員と看護師(特養と兼務)なので、やれるだけの事をやって、嵐の来た後片付けは施設側に責任転嫁すべきだと後悔しております。
 
ただ、その時思った事は、事故が起こった時の事を考えました。言葉は悪いですが、彼を野放しにして、何か事故や怪我があれば、私の責任も否めません。
 
しかしながら、そのさえも、人員基準しかり不可抗力を訴えるのば本筋なのではないのかと10年程経った今でも考えさせられます。

3.やるべき事をやれば後悔はない

あくまで、私の考えですが私はどうにもならない状況で、切り札として重度障害者の自由を奪うといっても過言ではない事をして対処しました。
 
夜勤中の仕事が増えたり、夜勤明けに色々問題を起こすのが嫌だったからです。しかしながら、やるだけの事をやれば、雇用側つまり施設側に責任転嫁できたと思います。
 
ただ、どうしても夜勤中に大きな事故と遭遇したくないというジレンマがあります。そう考えると暗黙の正解のような気もしますし、闇は深いです。



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