移転に合わせてクラウドファンディングをする理由
移転に合わせたクラウドファンディング
2月末から移転記念と称してクラウドファンディングをしています。期限は3月末まで。1ヶ月限定で行っています。
この記事では移転に合わせてあえてクラウドファンディングを行っている理由について書きます。利用者にむけたものでもあり、僕と同じような超小規模事業者が行うメリット・デメリットについても書きますので参考になれば幸いです。
プロジェクト・リターン内容
簡単に書くと「店舗移転します!ご支援のリターンとしてこれまでのサービス+新サービスを割安で提供します!」というもの。もちろん、今後の展望について書きましたがそんなことよりも何をお返しするかの方に重きを置きました。
全く新しいサービスや商品をリターンに設定するのではなく、今現状行っているサービスを現行価格よりも安くしました。一部新しいサービスもありますが。
普通に「移転キャンペーン」をしない理由
移転をして心機一転営業を開始するなら、通常は「移転キャンペーン」等と称して 周辺にチラシを巻いたり、ウェブ広告を打つのが一般的な手法。しかし今回はあえてクラウドファンディングと言う方法をとりました。その理由について書きます。
①既存のクライアントへの感謝として
まず第一はこれ。新規開業ではなく、超小規模(看板出さずに自宅で開業)とはいえ5年目を迎えるのもあり常々定期的に通っていただいているクライアントがいます。このクラウドファンディング自体は事前にそのクライアントに開始前にLINEを介してスタートをご連絡しました。(公式LINEアカウントを使いました。)
合わせて、リターンを10%OFFで支援できるクーポンURLをLINEメッセージに添付し、既存のクライアントの方がより利益を享受できるように設定しました。
お店や会社を運営していく上で、新規顧客の開拓と言うのはとても重要ですが、それ以上にこれまで利用していただいた クライアントにまずお礼をすることが筋ではないかと考えています。 既存のクライアントをないがしろにして、新規顧客のみを常に獲得し続ける事はお店として健全とは言えず、さらには人としてもどうなのかなと考えているからです。
②新規顧客の開拓
クラウドファンディングは不特定多数の方にプロジェクトを公開することができるシステムのため、新規顧客の開拓にはとても効果的な手法。 ありがたいことに店舗所在地である高尾駅周辺だけではなく、他の市区町村からのご支援をいただいています。
仕事の特性上ご来院いただき、直接コミュニケーションをとる事が仕事でもあり、最大の広告にもなるので 施術やフットケア、パーソナルトレーニング体験といった対面式のサービスをリターンとして組み込んでいます。
③チラシ雑誌広告は一切やらない
4年前に現在の店舗の オープニングキャンペーンをポスティングで行いました。 店舗の近隣に50,000枚ほどチラシを撒きましたが、反応はほぼありませんでした。そもそもチラシによる集客効果は10,000分の1またはそれ以下と言われています。 ただでさえ、地域の 他の治療院整体院接骨院と比べて単価の高い自費治療ですので、チラシを見てご来院いただく方の確率はもっと低くなると考えています。
ポスティングの場合、そのチラシのデザイン費や時間、印刷費、ポスティング業者への発注など費用がかさみます。 その割に効果が薄い。クラウドファンディングの場合プロジェクトの作成公開そのものに関しては費用は0円。支援が入り次第、そこから手数料(campfireの場合、合計17%) が引かれて入金されます。
つまり、元手は0円(プロジェクトを作成する時間は必要)でメリットしかない広告手段なのです。
④ 健康意識が「少しでもある」層へアプローチ
超小規模個人治療院、かつ、山ほどあるクラウドファンディングサイトのうちの1つのプロジェクトなので、検索しても1ページ目に出てくる事はありません。 また、クラウドファンディングそのものを知らない方もいる位なのでさらに検索される事は無い。
当院は「やま施術院が何でも治します」というスタンスではなく、クライアントが本気で治したいという気持ちを当院の施術やその他サービスを活用していただくことで症状を改善し、 自ら健康意識を高めてより豊かな日常生活へつなげていくことを目的の1つとしています。
クラウドファンディングで健康関連のプロジェクトを見る位なので、そもそもこの健康意識が少しでもある方がほとんど。そのため、当院のサービスとクラウドファンディングでのキャンペーンは相性が良いのです。
これがもし60分2980円のもみほぐしのお店であれば、僕はクラウドファンディングではなく、通常通りチラシのポスティングを広告として選ぶと思います。将来的には、健康意識が0の人を「1」にして、それを10、100と高めるような仕事をしていきたい と考えていますが、まず健康意識が1以上の方を対象として営業をしていきます。
超小規模だからこそできる、 やるべきことをする
今後、スタッフを増やして治療院を拡大していくと言う事は考えていません。 1人治療院だからこそ、すべてのクライアントに対して丁寧に対応できるのと、キャパオーバーしすぎないため施術のクオリティーを維持することができると考えています。
また、超小規模だからこそ時代の変化に合わせてすばやく対応し、クライアントの満足度を高めることができます。 100万人の人を治すことはできないかもしれませんが、目の前の1人を治し、生活の質を高めることができる。それを繰り返すこと。 たったそれだけのことを粛々と行うことが幸せだと感じています。
よろしくお願いします。