猪レバーが手に入ったら「ゆでレバー」
思うに、野生肉と一般の肉で一番違いが出る部位はレバーではないでしょうか。肝臓という臓器は老廃物のフィルターだそうですが、なんというか、健康そのものな味がするのです。実際、鹿や猪は、獣医さんが見ても内蔵がとても健康だそうです。
猪のレバーの調理法をお客様から聞かれました。レバニラ炒めやレバカツはもちろんおいしいのですが、猪のレバーは一個が大きく、解凍すればすぐに使いきらないと傷んでしまいます。ですので私は「ゆでレバー」をおすすめしたいです。ゆで汁もすばらしくおいしいです。
今回は どうするか迷ったので薬味なしでゆでていますが、あったほうがおいしくできます。猪レバーの大きさはまちまちですし、他の材料の分量はかなり適当で大丈夫です。
これが冷凍の猪レバー一頭分。一キロあります。
解凍は、肉と同じで冷蔵庫でゆっくり解凍するのがよいのですが、解凍したらあっという間に傷むので予定がはっきりしないときなどは凍ったまま茹で始めてよいと思います。味もそんなに変わらないです。
今回は凍ったまま弱火にかけました。ゆでる場合、新鮮なレバーや新鮮な状態で冷凍されたレバーであれば事前の血抜きなどは必要ありません。全部ゆで汁に出ますし、血管に残ったものはゆでてから血管ごとトリミングすればOKです。
ちょっと鍋からはみ出るくらいでも大丈夫。溶けたら入ります。
トングで触ってみて硬いところがなくなったら溶けています。確認して、沸騰直前まで温度を上げます。その後、水面がゆらゆらとゆれるくらいの火加減を保ちます。きれいなスープをとるためにはボコボコと煮立たせないで!
アクは一切とりません。理由はのちほど。
火が通ってくると縮んでレバーの一部が水面にでてくるので、キッチンペーパーをかぶせて乾かないようにしてください。
ゆであがりは、串を一番分厚いところに刺してみて、赤い汁がでなければOK。今日は冷凍からでしたので1時間ほどかかりました。
レバーは3つのブロックがつながっているので、そのつなぎ目で切り分けます。アクは流水で洗い流します。このとき、血管に切り目を入れて、中に残っているアクも洗ってください。
スライスして、お好みのタレでどうぞ。私はチョジャンという韓国の酢味噌で食べるのが好きです。キムチ屋さんでおいしいのを買うのがおすすめですが、コチュジャン大さじ1.5、酢大さじ1.5、砂糖小さじ1で手作りできます。
生春巻にするのも好きです。これ↓と同様に作って下さい。
そして、ゆで汁!
しばらく放っておくとアクはすべて沈みます。だからとる必要がありません。
上澄みをお玉ですくいながら、キッチンペーパーで漉します。目詰まりしたらペーパーを代えてください。
こうなります。
すぐに食べない分は、漉したゆで汁といっしょにジップ袋に入れて空気を抜き、冷蔵庫へ。このまま凍らせてもいいです。
このゆで汁とゆでレバーでピラフを炊くとおいしいのができますよ!
今回は、ゆで汁で新玉ねぎのスープを作りました。皮をむいた新玉ねぎを、黒コショウ数粒、ローリエ、白ワイン、と一緒に丸ごと炊いて、塩で味を整えて。少し角切りにしたレバーも入れました。すばらしいコンソメになりました。
2023.4.25 追記
冷凍保存したゆで汁とレバーで、ピラフを炊きました。
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