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やまねの塒日誌|vol.25|大山町総合文化祭での出店

大山の木々が色づき、いよいよ秋本番。
(って、ずっと言っているような気がしますが…)
日本最大級の照葉樹林をもつ宮崎県で暮らした経験から
「同じ日本でも 山が紅葉しない地域があるんだ」
ということを実感して以来、紅葉を眺めるときの感動が100倍になりました。

さて、前置きが長くなっちまいましたね。
このたび、地域の文化祭に出店してきました。


大山町総合文化祭のこと

文化祭は、大山町を構成する旧3町(大山・名和・中山)持ち回りで会場となり
毎年秋に2日間にわたり行われている地域のお祭り。
ちなみに、今回が16回目とのこと。
地元のみなさんの物販(野菜やジビエ、ベーコンや味噌、卵まで!)や
お食事(大山おこわ、蕎麦、おにぎり、パンなどなど)、手作り雑貨、
子どもたちの企画した出し物屋台のほか、舞台や展示など、
まさに、町民みんなの 得意 や 好き が集結したお祭りでした。
出店してみたいけれど、「大山町」という名がついているだけあり
移住したての身には少しハードルが高い。そう思っていた矢先のことでした。

モリタさんにより拾われ、マフィンを焼く

一緒に出店してみない?と声をかけてくれたのは、モリタさん。
大山町で塾の「モリタフレンドスクール」や
ご実家のイチゴ農家を継ぎ「森田苺店」を経営されています。
メガネの奥のやわらかな笑顔と気さくな雰囲気で
「あ、この人きっと(いい意味で)人たらしだ」と初対面のときに思いました。

初打ち合わせでもまた、自由な発想を出しやすい雰囲気を作ってくれました。
「やんちゃんのやりたいこと、やっちゃおう!」
森田苺店の秋のお野菜のさつまいもやバターナッツかぼちゃ、栗を使う、
ということだけが唯一の条件でした。
それから、普段もよく言ってくださるのですが「無理なくね。」と。

「私が気負わず、息をするようにできることのなかで
 みんなに喜んでもらえるような還元できることって、なんだろう。」

そう考えたときに思いついたのが、マフィンづくり。
コロナをきっかけに家でおやつを作るようになって以来、
朝ごはんのパン代わりに、休日のおやつに、眠れない夜に、
マフィンだけは日常的に何度も何度も焼いてきました。
どんな食材とも合わせられる可能性を秘めたおやつ。
もちろん、芋栗南京との相性は抜群です。
それから、コーヒーやカフェラテもその場で淹れて出すことに。

マフィンは全部で4種類16コ。1時間ちょっとで完売御礼でした。

もりだくさんの出店内容

モリタさんの方では、モリタフレンドスクール(愛称:モリフレ)の
フリーマーケットや、みんなで育てた新米、森田苺店特製ポタージュを
出店されていました。

みんなの持ち寄りフリマ、大好評でした。

ディスプレイやパッケージなどもすてき。ご夫婦二人三脚で、楽しみながら工夫しておられるのが伝わってきます。そうして、私はモリタご夫婦のファンになってしまったのでした。

やさしさとおしゃれを兼ね備えた雰囲気。

出店してみて感じたこと、考えたこと

ひとつのお店にいろんなコンテンツが詰め込まれていることにより
立ち寄る3つ以上の理由が生まれていました。
(ポタージュ、フリマ+α、人 、マフィン、コーヒー)
異分野のものを組み合わせるメリットは大きいし、おもしろい。
でもなにより、モリタさんに会いに来られたお客様がたくさんでした。

また、地道だけどちゃんと顔が見える効果的な広報活動が実を結ぶのだと思う。
ずっと屋根の下でせわしくコーヒーの準備ばかりしている私とはちがい、
モリタさんは積極的に目の前の人に話しかけ、チラシを手渡ししていました。
出店内容は、会話のハードルを下げるツールにすぎない。
お祭りに出店するということは、ただただモノを売るだけではなく、
あくまで目的はコミュニケーションであるということに
ここで私はやっと気付かされたのでした。

これまでは、提供することで必死だったけど。

なんだか、モリタさん特集みたいになってしまった。
でもそれほど、今回モリタさんから学ぶことが多かったのだと思う。

モリタさんは他者の「得意」や「好き」を拾いあげ、
やさしくおもてに出すひとだ。
この不思議な雰囲気は、きっと誰にも真似できないもの。
でも、私もまた私らしく、そんなことができる人になりたい。


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